慢性移植片対宿主病治療薬「REZUROCK」 タイで承認取得 Meiji Seika ファルマ

 Meiji Seika ファルマは22日、慢性移植片対宿主病(慢性GVHD)治療を適応とする選択的 ROCK2阻害剤「REZUROCK」について、タイ王国保健省食品医薬品庁(タイ FDA)より承認を取得したと発表した。
 対象は、少なくとも2ラインの全身療法が奏効しなかった12歳以上の成人または小児の慢性GVHD。
 同剤は Meiji Seika ファルマの現地子会社であるタイ・メイジ・ファーマシューティカルが、ロメック・ファーマ合同会社との提携のもと販売する予定だ。ロメック・ファーマ合同会社は、(Meiji Seika ファルマがサノフィ傘下の Kadmon Corporation(本社:米国)と共に出資する合弁会社。
 慢性GVHDは、身体的、精神的、社会的な側面にわたる様々なアンメットニーズを伴う病態である。身体的には、疲労感や慢性的な疼痛から臓器機能障害に至るまでの多様な症状を呈し、移植後長期間継続する場合がある。
 これらの病態は主に炎症と線維化によって引き起こされるものと考えられている。また、慢性GVHDは、同種造血幹細胞移植を受けた患者における、再発によらない死亡および重症化の主要な原因であり、臓器不全と感染がその主な要因となっている。
 REZUROCKは、免疫細胞の分化と組織の線維化に関与するリン酸化酵素であるROCK2を選択的に阻害する薬剤としては世界で初めて承認されたかつ唯一の薬剤だ。同剤は、米国、カナダ、英国(Great Britain)、日本ならびに韓国などにおいて既に販売されており、台湾でも承認されている。
 なお、日本およびアジア12カ国においては、ロメック・ファーマが、同剤を独占的に開発および販売する権利を保有している。

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