京都府薬会館土地を京都市から購入し10年後の会館のあり方を検討 京都府薬総会で河上会長が所信表明

47年振り京都開催の「第58回日薬学術大会」も成功裏に

河上氏

 京都府薬剤師会は22日、同会館で2025年度第26回定時総会を開催し、河上英治氏を会長に再任した。また、副会長として、渡邊大記、三浦誠、楠本正明、砂川雅之、橋本和代の各氏および、河野武幸専務理事らを承認。加えて、2024年度事業並びに決算、2024年度第一次補正予算案も承認した。
 4期目となる河上会長は、「京都府薬の会館問題は、先日、京都市から借地を購入した。これから10年かけて薬剤師会館にどのような機能が必要かについて情勢を鑑みながらそのあり方を検討していく」と報告した。
 京都で47年ぶりの開催となる第58回日薬学術大会については、「プログラムはほぼ出揃った。今後は、10月12・13日の開催に向けて参加者を募っていく。参加者目標1万人以上を目指している」と明言。さらに、「7月の非常に大切なイベント(本田あきこ参議院の再選)を一致団結して乗り切り、秋には爽やかに全国から参加者をお迎えしたい」と呼びかけた。
 事業計画では、国が地域医療において不可欠としている「5疾病6事業の推進」、「地域医薬品の提供体制の構築」、を指摘。5疾病6事業の推進では、「特に、脳卒中、心疾患、糖尿病におけるCKD、がん、新興感染症を含めた災害事業等の展開において、多業種との連携を強化していく」考えを示した。
 最後に、「薬剤師の職能が国民に必要とされ、その職域がますます広がってやり甲斐のある楽しいものとし、薬学部を目指す学生が増えるように尽力し、京都府薬から日薬へ、国へと発信していきたい」と抱負を述べた。

橘氏


 また、祝辞の中で橘昌利京都府福祉部理事は、改正薬機法のポイントとして、①医薬品等の品質・安全性確保の強化、②医療用医薬品等の安定供給、③市販薬の乱用防止対策、④遠隔管理のもとでの一般用医薬品の販売ーなどを指摘。
 その上で、「薬機法に係る全ての人々が関係する幅広い改正が予定されている。円滑な施行に向けて、お力添えいただきたい」と訴求した。
 京都府において昨年度から進めている薬剤師確保対策については、「今年度は、北部の医療機関就職に繋がる取り組みを京都府薬の協力を得ながら実施していく」と報告。災害に備えた医療体制整備にも言及し、「災害薬事コーディネートの実効性の確保に向けてさらなる取り組みを進めたい」と述べた。
 総会では、2022年度決算として、経 常 収 益 合 計 2億1789万8821円 、 経 常 費 用 合 計 2億2158万7853円を承認。また、監事に、乾賢一氏(左京薬剤師会)、近田厚子氏(中京薬剤師会)、辻孝司氏(弁護士)を選出した。
  

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