デュークラバシチニブ 成人乾癬性関節炎P3試験でプラセボとの優越性確認 BMS

 ブリストル マイヤーズ スクイブ(BMS)は19日、デュークラバシチニブ(一般名:デュークラバシチニブ)について、P3試験(POETYK PsA試験)で乾癬性関節炎の成人患者におけるプラセボに対する優越性が示されたと発表した。
 同試験では、主要評価項目を達成し、16週時点でソーティクツ群が、プラセボ群と比較して有意に高いACR20改善率が認められた(それぞれ54.2%、34.1%、p<0.0001)。16週の投与期間中におけるソーティクツの安全性プロファイルは、臨床試験プログラム(第3相POETYK PsA-2試験および中等症から重症の尋常性乾癬に関する第3相PsO試験)で報告されているものと一貫していた。
 POETYK PsA-1試験のデータは、6月11~14日までスペイン・バルセロナで開催されている欧州リウマチ学会(EULAR)総会で発表された。
 ソーティクツ群の患者においては、様々な臨床測定項目(16週時の疾患活動性、患者報告アウトカム、PsAの関節症状等)に改善が見られた。重要な点として、PASI75達成率、HAQ-DI(健康評価質問票 – 機能障害指数)スコア、SF-36のPCSスコア(身体的健康度サマリースコア)、MDA(最小疾患活動性)などの主な副次評価項目においても改善が認められた。
 さらに、ACR50改善率およびACR70改善率についても向上が認められた。FACIT-Fatigueスコア(疲労スコア)、DAS28-CRPスコア(疾患活動性スコア)、指趾炎の消失に関する併合解析において、名目上有意に改善が認められた。
 POETYK PsA-1試験においては、これまでに報告されたデータと一貫しており、新たな安全性シグナルは認められなかった。ソーティクツ群、プラセボ群ともに認められた主な有害事象(AE)は、上気道感染(それぞれ5.1%、3.0%)であった。
 重篤なAE(それぞれ1.8%、2.4%)および中止に至ったAE(それぞれ2.4%、1.8%)は16週時までまれであった。
 
◆Providence Swedish Medical Centerリウマチ学研究責任者のPhilip Mease氏(ワシントン大学医学部臨床学教授、MD)のコメント
 乾癬性関節炎は、複雑で多面的かつ不均一な疾患であり、安全で有効な新しい経口剤を医療従事者に新たな治療選択肢として提供する必要性が明確になっている。関節・皮膚症状の改善ならびに生活の質の向上は、重要な治療目標であり、本試験の結果は、この疾患に対する新たな治療薬としてのソーティクツの可能性を示している。

◆Dennis Grasela氏(BMSバイスプレジデント、免疫系疾患・心血管疾患領域シニアグローバルプログラムリード、PharmD, PhD)のコメント
 今回の発表は、当社のPOETYK PsA-2試験で得られた強固な結果に基づくものであり、ソーティクツが乾癬性関節炎を抱える患者さんのためのファースト・イン・クラスの経口TYK2阻害薬となり得ることを示している。
 この進行性の慢性疾患に対するソーティクツの可能性は、免疫介在性疾患に変革をもたらす薬剤を追求する当社のコミットメントを示すものである。POETYK PsA-1、PsA-2試験での成果について、各国の規制当局と意見交換を行う機会を心待ちにしている。

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