第一三共は19日、イフィナタマブ デルクステカン(I-DXd/DS-7300、抗B7-H3抗体薬物複合体[ADC])について、転移性の去勢抵抗性前立腺がんを対象としたグローバルP3試験(IDeate-Prostate01)において、最初の患者への投与を開始したと発表した。
同試験は、1つまたは2つのアンドロゲン受容体シグナル阻害薬(ホルモン療法)による前治療歴があり、治療中または治療後に病勢進行した転移性の去勢抵抗性前立腺がん患者を対象として、同剤の有効性および安全性を、ドセタキセル(化学療法)と比較して評価するグローバルP3試験である。
主要評価項目は、全生存期間と画像診断に基づく無増悪生存期間で、副次評価項目には客観的奏効率、最初の後治療の開始日または死亡までの期間、奏効期間、PSA(前立腺特異抗原)反応および安全性等が含まれる。
日本を含むアジア、欧州、北米およびオセアニアにおいて約1440名の患者を登録する予定だ。なお、同試験の開始は、欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2022/2023)で発表した、同剤のP1/2試験(IDeate-PanTumor01)における、複数の前治療歴のある転移性の去勢抵抗性前立腺がん患者を対象としたサブグループ解析の結果に基づくもの。同試験は、小細胞肺がん、食道扁平上皮がんに続き、同剤における3番目の第3相臨床試験となる。