トラスツズマブ デルクステカン HER2発現の子宮内膜がん一次治療P3試験開始 第一三共

 第一三共は10日、トラスツズマブ デルクステカン(T-DXd/DS-8201、抗HER2抗体薬物複合体[ADC])について、HER2発現(IHC 3+ または 2+)の子宮内膜がん患者への一次治療を対象としたP3試験(DESTINY-Endometrial01試験)における最初の患者への投与を開始したと発表した。
 同試験は、HER2発現(IHC3+または2+)のミスマッチ修復機構が正常(pMMR)な原発性進行・再発子宮内膜がん患者への一次治療を対象に、同剤とrilvegostomig(PD-1/TIGITバイスペシフィック抗体)またはペムブロリズマブ(免疫チェックポイント阻害剤)の併用療法における有効性と安全性を、プラチナ製剤ベースの化学療法(カルボプラチンおよびパクリタキセル)とペムブロリズマブの併用療法と比較して評価するグローバルP3試験である。
 主要評価項目は無増悪生存期間で、重要な副次評価項目は全生存期間である。日本を含むアジア、欧州、オセアニア、北米および南米において、約600名の患者を登録する予定だ。
 なお、同試験の開始は、前治療歴のあるHER2発現の進行性固形がん患者を対象とした同剤のP2試験(DESTINY-PanTumor02)における、子宮内膜がん患者を対象としたサブグループ解析の結果に基づくもの。
 第一三共は、HER2発現の子宮内膜がん一次治療に新たな選択肢を提供できるよう、同剤の開発を加速させていく。

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