指へのカフ装着で非侵襲的・連続的血圧を測定できる「VitaWaveフィンガーカフ」発売 日本ベクトン・ディッキンソン

 日本ベクトン・ディッキンソンは3日、VitaWave フィンガーカフを5月19日に発売したと発表した。同製品は6月5日より兵庫県神戸市において開催される日本麻酔科学会 第72回 学術集会(神戸国際展示場3号館)で本邦初展示される。
 VitaWaveフィンガーカフは、同社のHemoSphere アドバンスド モニタと連携し、患者の指に装着するだけで、連続的かつリアルタイムに血圧などの血行動態パラメータについてリアルタイムでの測定・モニタリングを可能にする。
 この革新的なソリューションは、集中治療室(ICU)や手術室など、迅速かつ正確な循環動態の把握が求められる臨床現場において、医療従事者の意思決定を支援する革新的なソリューションである。
 手術リスクが低い場合や、患者が若く合併症が少ないといったいわゆるローリスク手術環境においては、血圧管理が腕帯式血圧計(マンシェット)による間欠的な測定にとどまることが一般的である。だが、ローリスク手術であっても術中低血圧の発生率は決して低くなく、術後合併症との関連性が報告されている。
 VitaWaveフィンガーカフを導入することで、より簡便かつ迅速に血圧波形を連続的に把握することが可能となり、術中の血行動態変化に対する介入の意思決定を支援する。これにより、術中低血圧に起因する合併症のリスク低減も期待される。
 VitaWaveフィンガーカフは、非侵襲の測定装置でありながら、自動キャリブレーションや血圧波形変換などのアルゴリズムにより、動脈留置カテーテル(いわゆるAライン)を用いた観血的動脈圧測定と良好な整合性が確認されている。これにより患者の負担を軽減しながらも、術後合併症のリスクとの関連性が指摘されている術中低血圧の発生を防ぐことを目指している。製品特長は、次の通り。

・既存のHemoSphereアドバンスド モニタへの接続

・非侵襲的かつ連続的な血圧測定

・簡便なカフの装着と、迅速な血圧波形表示

・定期的に自動キャリブレーションしながら指動脈血圧を測定

・臨床データに基づき、指動脈圧を橈骨動脈圧へ変換

・最大72時間の連続使用が可能(1本の指に対する連続使用は最大8時間)

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