米国でのレンビマ巡る特許侵害訴訟で勝訴 エーザイ

 エーザイは29日、同社創製の経口チロシンキナーゼ阻害剤「レンビマ」を巡る後発品メーカーShilpaとの米国における特許侵害訴訟で勝訴したと発表した。
 レンビマに関する後発医薬品の簡略新薬承認申請(ANDA)を行ったShilpaに対し、2019年11月に米国ニュージャージー州連邦地方裁判所に特許侵害訴訟を提起していたもので、本年5月28日に同社勝訴の判決を得た。
 今回の判決により、Shilpaは、ʼ547特許および関連する独占期間が2036年2月に満了するまで、レンビマ後発医薬品の販売承認を米国FDAから得ることができない。
 ʼ547 特許は、「レンビマ」に含まれる高純度のレンバチニブメシル酸塩に関するもの。今回の判決は、ʼ547 特許の有効性を支持したもので、エーザイの知財戦略に基づく「レンビマ」の患者価値最大化に向けた重要な前進となる。
 エーザイは、SUN PharmaによるANDA申請に対する特許侵害訴訟については和解契約を締結し、同和解契約のもと、SUN Pharmaは、一定の状況下を除き、2030年6月30日までレンビマの後発医薬品販売を行わないことが確認されている。なお、その他の同和解契約の内容は非開示である。
 また、エーザイは、2024年に他の後発医薬品メーカー2社(Dr. Reddyʼs Laboratories 及びTorrent)によるANDA申請に対する同様の特許侵害訴訟を開始している。米国における2025年3月期の「レンビマ」の売上収益の実績は2296億円。同件による2026年3月期の連結業績予想への影響はない。

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