嫌気性菌感染症治療剤「アネメトロ」 公知申請で小児用量追加承認申請 ファイザー

 ファイザーは23日、嫌気性菌感染症治療剤「アネメトロ」について、小児用量の追加に関する国内における適応追加申請を厚生労働省に行ったと発表した。
 嫌気性菌による敗血症、肺炎、肺膿瘍、膿胸、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、肝膿瘍、化膿性髄膜炎、脳膿瘍等は、適応可能な場合はドレナージ等による外科的治療を併用し、抗菌薬を投与しなければ致命的な転帰をたどる可能性が高い感染症である。
 同剤は小児において、米国感染症学会のガイドラインでは、嫌気性菌による腹腔内感染症に対する使用が推奨されており、日本感染症学会・日本化学療法学会の感染症治療ガイドでは、アメーバ赤痢の重症の腸炎又は肝膿瘍に対して使用が推奨されている。
 だが、本邦における同剤の現在の適応症は、成人における嫌気性菌感染症、感染性腸炎、アメーバ赤痢であるため、2024年9月開催の第60回「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で、同剤の小児用量は医療上の必要性が高いと評価され、厚労省から同社が開発要請を受けた。同申請は、この開発要請に基づくものである。

◆石橋太郎ファイザー取締役医薬開発担当のコメント
 アネメトロは、日本では2014年に成人の適応症が承認され、長年にわたり使用されている。本申請により、小児患者さんの治療選択肢を増やすことにつながることを期待している。承認取得に向けて引き続き関係者と協力していく。

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