トラスツズマブ デルクステカン HER2陽性乳がん一次治療対象P3試験中間解析で好結果 第一三共

 第一三共は21日、トラスツズマブ デルクステカン(T-DXd/DS-8201、抗HER2抗体薬物複合体[ADC])について、グローバルP3試験(DESTINY-Breast09試験)の中間解析で好結果を得たと発表した。
 DESTINY-Breast09試験は、HER2陽性の進行性または転移性乳がん患者(1157名)への一次治療を対象に、同剤単剤療法または同剤とペルツズマブの併用療法における有効性と安全性を、現在の標準治療(タキサン、トラスツズマブ、ペルツズマブの併用療法=THP療法)と比較して評価するグローバルP3試験である。
 同試験の主要評価項目である無増悪生存期間において、同剤とペルツズマブの併用療法は、THP療法群に対し、統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示した。
 重要な副次評価項目である全生存期間については、同剤とペルツズマブの併用療法はTHP療法群に対し初期の改善傾向が認められたものの、本中間解析時点において十分なフォローアップ期間に達していなかったため、引き続き評価が継続される。
 同剤とペルツズマブの併用療法における安全性については、同剤およびペルツズマブの既知の安全性と同様の傾向であった。同試験結果の詳細は、今後、学会にて公表し、各国・地域の規制当局に共有する予定である。
 同剤単剤療法群とTHP療法群の比較評価については、無増悪生存期間の最終解析まで盲検状態が維持される。第一三共は、HER2陽性乳がんの一次治療に新たな選択肢を提供できるよう、承認申請に向けた準備を進めていく。
 

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