アメリカ心臓協会主催「Nation of Lifesavers」開催 帝京大学

 帝京大学は8日、同大学板橋キャンパスでアメリカ心臓協会主催の心肺蘇生普及イベント「Nation of Lifesavers」を3月27日に開催したと発表した。
 2020年以降、日本国内で急な心停止からの生存率が大幅に低下している。同イベントは心肺蘇生法(CPR)および自動体外式除細動器(AED)を使った人命救助のスキルを身につけることを目的に、心肺蘇生の重要性を伝える講演会と、実際に技術を習得する講習会で構成されている。
 参加した学生らは、イベントで学び得た心肺蘇生のスキルを周囲の人々に伝え、より多くの命を救えるようにしようと意欲を新たにした。
 アメリカ心臓協会は、心血管障がいや脳卒中から人々を救い、改善するための情報や資源を提供することを目的とした米国の団体で、心肺蘇生法の普及活動を世界中で展開している。
 講演会では、アメリカ心臓協会ボランティアインターナショナルアドバイザーのDr. Damodhar P. Suresh氏による基調講演のほか、相馬朋和帝京大学ラグビー部監督で同学スポーツ医科学センター講師 や、板橋キャンパスの学生団体の帝京大学ACLS研究会による講演も実施され、救命活動の実践的な知識が共有された。
 さらに、長年にわたりアメリカ心臓協会トレーニングに貢献してきたことを評価され、同イベントを共催した帝京大学、後援した日本循環器学会および帝京大学ACLS研究会が表彰を受けた。
 実技講習会では、参加学生らがトレーナーの指導のもと心肺蘇生やAEDの使い方を学んだ。特に、スマートフォンアプリを活用し、胸骨圧迫の質を測りながら行うことで、より正確な技術を身につけ、実技講習の最後にはアメリカ心臓協会から参加証とバッジが贈呈された。「強く、速く、絶え間なく」胸骨圧迫を一生懸命に行った仲間たちを皆で称え合った。
 医学部および附属病院を有する帝京大学は「よき医療人」の育成のためシミュレーション教育をはじめ、より実践的な医療教育に尽力している。今後も、医学・医療の教育研究活動を通して広く社会に貢献していく。

開催された「Nation of Lifesavers」の様子

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