BPDCN治療薬「NS-401」 日本で製造販売承認申請 日本新薬

 日本新薬は28日、「NS-401」(タグラキソフスプ)について、芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍(BPDCN)を期待適応症として、同日、厚労省に製造販売承認申請を行ったと発表した。
 同剤は、日本新薬が2021 年3月にメナリーニ・グループ(本社:イタリア)より導入し、開発を進めてきた。
 BPDCNは白血病とリンパ腫の両方の性質を有し、特徴的な皮膚病変とがん細胞のリンパ節や骨髄への浸潤を伴う、まれな進行性の血液がんである。国内で承認された治療薬はなく、リンパ腫や急性白血病に準じた治療が行われていますが、生存期間中央値は1年未満と短く1-2)、新たな治療剤が望まれている。
 同剤は、CD123 という細胞表面タンパク質を標的とする画期的な治療薬で、BPDCN細胞に過剰発現しているCD123に特異的に結合してタンパク質合成を阻害し、アポトーシスを誘導することによりBPDCN細胞を死滅させる。
 海外で実施された未治療および再発・難治性BPDCN患者に対するP1/2試験の結果に基づき、米国では2018年12月にBPDCN を適応症として、欧州では2021年1月に未治療 BPDCNを適応症として承認されており、すでに40以上の国で承認を取得している。
 今回、日本新薬が実施した国内BPDCN患者を対象としたP1/2試験において、海外第1/2試験と同様の有効性および安全性の成績を得たことから、同剤の製造販売承認の申請に至った。
 なお同剤は、BPDCNを期待適応症として2023年8月23日に厚労省より希少疾病用医薬品の指定を受けている。

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