
大正製薬は19日、ショッピングモールの薬局内にIoT(Internet of Things:モノのインターネット)化されたOTC販売機を設置し、第1類医薬品を含む一般用医薬品を販売する実証を、3月下旬より開始すると発表した。
同社は、“新技術等実証制度(規制のサンドボックス制度)”に基づいて申請した新技術等実証計画について、2月25日に、主務大臣である厚生労働大臣及び経済産業大臣の認定を取得した。
新技術等実証制度において、一般用医薬品の販売に関する実証計画について主務大臣から認定を取得するのは今回で2回目となる。
今回、新たに販売機上に受話器を取り付けることで、映像と音声を用い、販売機上で資格者からの服薬指導や購入者からの質問・相談を行うことができるようになった。
これにより、同実証のOTC販売機では、販売品目が新型コロナウイルス抗原検査キット「Panbio COVID-19 Antigen ラピッド テスト(一般用)」や「リアップ」シリーズをはじめとする第1類医薬品にまで拡充された。
また、前回同様にかぜ薬の「パブロン」シリーズ、解熱鎮痛薬の「ナロン」シリーズ、アレルギー専用鼻炎薬の「クラリチン」といった第2類医薬品、第3類医薬品も販売する。今回の実証概要、利用方法の流れは次の通り。
【実証概要】
◆設置場所:グリナ―ド永山3階 龍生堂永山店 敷地内(東京都多摩市永山1-4 京王永山駅/小田急永山駅から徒歩1分)

◆実証期間:2025年3月下旬より3か月(予定)
◆販売時間:午前10時から午後8時(龍生堂永山店の営業時間内)
◆取扱商品:同社製品のうち、第1類~第3類医薬品及び医薬部外品
【利用方法の流れ】
①OTC販売機のタッチパネルで本実証への参加に同意
②自身の症状を選択のうえ、購入する商品を選択する
③選択した商品の効能や用法・用量、注意事項等を確認し、購入時チェックシートに回答
④商品に関する説明や相談をする場合、画面と受話器を使って薬剤師とビデオ通話
⑤薬剤師が顧客の様子やチェックシートの回答内容を確認し、販売を許可
⑥OTC販売機で決済し、商品を取出す
大正製薬は、一般用医薬品のリーディングカンパニーとして、これまで一般用医薬品を入手できなかった場所や時間でも購入できる方法を実現することで、セルフメディケーション意識の向上や医療費削減の一助となることを目指し、健康社会のさらなる発展に貢献していく。
