安川電機と細胞医療製品製造プラットフォーム開発・提供で合弁会社設立 アステラス製薬

 アステラス製薬は6日、安川電機と汎用ヒト型ロボット「まほろ」を活用した細胞医療製品の製造プラットフォームの開発、およびスタートアップやアカデミアにプラットフォームの提供を行う合弁会社設立に関する合弁契約を締結したと発表した。
 合弁会社の社名は未定で、資本金は45億円(資本準備金含む)。出資比率は、アステラス製薬60%、安川電機40%、設立予定日は本年9月としている。
 製薬業界における細胞医療の事業化において、細胞の製造には複雑な作業プロセスが必要であり、製造の正確性・再現性に課題がある。また、製造施設への技術移管に際して、専門技術を引き継ぐ必要性や、時間・コストがかかることが大きな障壁となっている。
 両社は、2024年5月に締結した覚書に基づき、両社の強みを活かして、上記の課題解決を加速するため、合弁会社設立に向けた協議を進めてきた。
 今回設立する合弁会社は、アステラス製薬の細胞医療の研究開発および製造に関する知見と、安川電機の子会社であるロボティック・バイオロジー・インスティテュートが開発した汎用ヒト型ロボット「まほろ」を活用し、細胞医療製品の製造プラットフォームの開発および提供を行う。
 なお、合弁会社の設立は、必要な規制当局の承認、およびその他のクロージング条件の充足を前提としている。事業内容は次の通り。

◆細胞医療製品の製造プラットフォームの開発、およびスタートアップやアカデミアへのプラットフォームの提供

1、「まほろ」により精度・再現性の高い製造プロセスを検討し、デジタル化した製造プロセスをAIにより最適化

2、最適化された製造プロセスに関するデジタル情報を、各国のGMP基準に適合する「まほろ」へ正確に技術移管(One Click Transfer)し、細胞医療製品の製造を実現するプラットフォームを開発

3、ビジネスパートナーであるアカデミアやスタートアップ企業が保有する細胞医療製品候補の製造プロセスの開発および、各国のGMP基準に適合した治験薬の製造

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