
三井化学と川崎市産業振興財団ナノ医療イノベーションセンター(iCONM)は27日、「MCI-iCONM共創ラボ」( 所在地:ナノ医療イノベーションセンター内)の共同運営を開始したと発表した。
同ラボは、世界中の人々が自律的に健康になる「しなやかな健康社会」の実現に向けた組織共創型の共同研究を行うことを目的に、両者が、本年1月に設置契約に調印したもの。
設置期間は、本年1月1日から2030年3月31日まで。研究体制は、共創リサーチリーダーを一木隆範氏(iCONM 研究統括/主幹研究員)、共創プロジェクトリーダーを渡部英司氏(三井化学 未来技術創生センター主席研究員)が務める。
三井化学では、長期経営計画VISION 2030の基本戦略に「経営基盤・事業基盤の変革加速」を掲げ、既存のテクノロジープラットフォームにない新技術を獲得し、新たな事業領域を切り開くbeyond2030年に向けた新たな価値創造を目指している。一方、iCONMは、スマートライフケア社会のための「体内病院」実現を目指し、ヘルスケア分野のイノベーションハブとしての活動に取り組んでいる。
両者ともに、世界中の人々が自律的に健康になる「しなやかな健康社会」の実現を目指しており、その要素技術開発のみならず、技術開発に紐づくノウハウ、知的財産、人材を含めた技術総体として新たなナノ医療テクノロジープラットフォームを構築すべく、共創ラボの設置に至った。
MCI-iCONM共創ラボは、「超早期に自分の身体の状態を把握できる手法並びに、自分自身がよりよくあるための適切な選択肢の提供に資する技術開発の促進」を目的に、ナノ医療を活用した医療モダリティ領域における共同研究を実行し、その社会実装に向けて事業スキームの創出に取り組む。
両者の有する技術・人的物的資源を融合することで生まれるシナジーにより、「しなやかな健康社会」の実現に向けた取り組みを推進していく。