「50歳からのフレイルアクション」プロジェクト始動 ツムラ

フレイル対策で今後意識したい目標を掲げる山口もえ

 ツムラは、早期にフレイル対策する重要性を啓発する「50歳からのフレイルアクション」プロジェクトを、2月1日の‟フレイルの日”前日の1月30日より始動した。新プロジェクト発足にあたり開催された発表会では、山口もえが登壇。身近にできるフレイルチェックに挑戦した。
 フレイルとは、「加齢に伴う予備能力低下のため、ストレスに対する回復力が低下した状態」を表す“frailty”の日本語訳として日本老年医学会が提唱した用語だ。フレイルは、歳とともに、体力・気力が低下した状態を意味する。要介護状態に至る前段階として位置づけられるが、身体的脆弱性のみならず精神・心理的脆弱性や社会的脆弱性などの多面的な問題を抱えやすく、自立障害や死亡を含む健康障害を招きやすいハイリスク状態を指す。
 従って、フレイル対策の啓発は多くが高齢者を対象に行われている。だが、適切な対策により健康な状態に戻ることが可能なフレイルでは、実は中年世代からの対策が重要となる。人生100年時代において、50歳はまさに折り返し地点。これからさらに充実した生活を送るため、50代の過ごし方が大きなポイントになる。
 フレイルかどうかをチェックする方法のひとつに、筋力低下を身近に把握できる「ペットボトルチェック」(ペットボトルのふたを開ける動作)がある。発表会では山口もえが挑戦し、ペットボトルのふたを開けることができた山口は、「日常の中で誰にでもできるので、一つの目安としてみんなに紹介したくなった」とコメントした。
 山口と共に登壇した秋下雅弘東京都健康長寿医療センターセンター長は、「ペットボトルのふたを開けるのに必要な握力は約18kgで、これはフレイルの評価基準に近い数値である。簡単に開けられない場合はフレイルと考え、3つの対策である栄養・運動・社会とのかかわりがあると良い」と解説した。
 また、野菜ソムリエの資格を持っている山口は、「特に‟食事”面は気をつけている」と話、「実は今年が結婚10年目となるが、夫婦初めての“共同作業”が味噌作りである。腸活をして食事に気を付けており、特に発酵食品はこだわって積極的にとるようにしている」など仲睦まじいエピソードも披露した。
 普段から健康に気を遣っている山口は、フレイル対策で今後意識したい目標を問われると、フリップで「心も体も元気に!人生100年で全国制覇」と発表。「私の夢が“都道府県すべてを制覇すること”で、心も健康に人生100年時代の後半戦を楽しんでいきたい」と宣言した。

秋下氏

 発表会では、秋下氏が「中年世代から大切なフレイル対策 ーライフコースアプローチ)の観点からー」をテーマに講演。筋肉量が50代からでも減少していくことを踏まえ、「50歳という早期段階からのフレイル対策の重要性」を訴求した。
 秋下氏は「日本において“健康寿命の延伸”は喫緊の課題である。WHOや厚労省も発表しているが、フレイル対策は中年世代も早期から取り組むことが重要となる」と強調。
 さらに、「元気なうちから栄養・運動・社会参加の3つの見直さなければならない。国民一人ひとりがしっかり自分事としてフレイルをとらえてもらえるよう、周りの方にも広めていきたい」と訴求した。

北村氏

 また、北村誠ツムラコーポレート・コミュニケーション室長は、「当社が実施した調査結果から多くの50代がフレイルもしくはプレフレイルの状態にあるにもかかわらず、早めの対策が十分に行われていないことが判明した」と報告。
 その上で、「50歳からのフレイルアクション」プロジェクトを通じ、‟フレイルやフレイルチェックの重要性”を知ってもらうことで、早い段階からの対策を促し、誰もが自分らしく、からだも、こころも、健康でいられる社会に貢献していく」と強調した。


    

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