京都府薬剤師会は19日、京都市内のホテルで令和7年新年のつどい並びに会員各賞受賞祝賀会を開催した。開会のあいさつは渡邊大記副会長が、昨年12月より病気療養中の河上英治会長のメッセージを代読した。
メッセージの中で河上会長は、「今年は、12月12・13日に第58回日本薬剤師会学術大会を京都で開催する。1万人を超える参加者を予定している」と大勢の来場を呼びかけた。
同大会は、「そうだ、薬剤師に聞いてみよう~プロフェッショナリズムの涵養(かんよう)~」がメインテーマで、その理念を京都から発進する。
河上氏は、京都府薬の会館問題にも言及し、「京都市のご理解、ご協力により第一段階が佳境に差し掛かっている。これをクリアして会館運営の安定化を図り、会員の皆さんには安心して業務に邁進して頂けるよう尽力したい」と決意表明した。
最後に、「巳年は成長変革を意味しており、ホップ、ステップ、ジャンプの1年にしたい。私も一刻も早く体調を取り戻し、また会務に邁進したい」と綴った。
来賓祝辞では、西脇隆俊京都府知事が「昨年は能登半島地震など、改めて危機管理の重要性を痛感させる年となった」と振り返り、「京都府薬と京都府は、災害時の薬剤師派遣、医薬品供給に関する協定を締結している。引き続き連携を強化して災害への対応体制を整えていきたい」と力説した。
松井孝治市長は、「今年は団塊の世代が全て後期高齢者となる。しっかりと先生方のご指導を頂きながら国、京都府、京都市が手を携えて超高齢化社会に立ち向かって行きたい」と訴求した。
西田昌司参議院議員は、「今年は改選参議院議員の大きな節目の年となる」と断言した上で赤字国債について言及。「バブルが崩壊後の30年前から毎年20兆円、30兆円の国債が発行されている。これら国債の償還は、新しい国債を発行して入れ替えているだけで、国民の皆さんの負担が決して増えるわけではない。それを財務省は国民に説明していないだけである」と言い切った。
さらに、「国債は予算を執行するためのもので、国民側に供給される。従って国債残高を減らすことは、国民側の1300兆円の預貯金が無くなる事態を意味する」と説明。
その上で、「社会保障など必要なところに必要な予算を出していくことを政治の力でやって行かねばならない。今年改選期の本田あきこ参議院議員や私に是非皆さんの力を頂きたい」と訴えかけた。
本田あきこ参議院議員は、「今年は、私にとっても勝負の年である。薬価の問題も含めて、財政的なところを強く財務省に言ってくださる西田先生の存在無くして改定の話はできない」と言明。さらに、「私は薬剤師の公認候補である。薬剤師が政治を忘れないことが、西田先生や私の信任に繋がる」と強い支援を呼びかけた。
神谷政幸参議院議員は、「年末年始は1999年以来インフルエンザが猛威を振るって皆さんが活躍されたた。その一方で、医薬品が不足した」と指摘。
その上で、「昨年末の補正予算では、後発医薬品を増産するための設備投資や人件費の補助等で生産を後押した。加えて、最低薬価の引き上げや後発品を薬価改定の対象になり難くするなど少しずつ医薬品不足改善に向けて前へ進んでいる」と強調。
結びに「今年の改選参議院議員では、本田先生、西田先生をよろしくお願いしたい。私も薬業界が着実に前へ進んでいくように取り組んでいく」と主張した。