第一三共の抗悪性腫瘍剤「ダトロウェ」(一般名:ダトポタマブ デルクステカン(遺伝子組換え)、抗TROP-2抗体薬物複合体[ADC])は、昨年12月27日に日本で製造販売承認を取得した。
適応症は、化学療法歴のあるホルモン受容体(HR)陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳がんで、同剤の承認は世界で初めて。日本において、HR陽性かつHER2陰性の手術不能または再発乳がんを対象とするTROP-2を標的とした薬剤として初めて承認された。
また、同社のDXd ADCプラットフォームにおいて、エンハーツに続いて日本で承認された二番目のDXd ADCとなった。
ダトロウェは、化学療法による前治療歴のあるHR陽性かつHER2陰性の手術不能または再発乳がん患者を対象としたP3試験(TROPION-Breast01)の結果に基づき承認されたもの。なお、同剤の添付文書の「警告」欄には、間質性肺疾患(ILD)に関する注意が記載されている。
第一三共は、HR陽性かつHER2陰性の乳がん治療に新たな選択肢を提供することで、日本のより多くのがん患者に貢献していく。また、米国、欧州および中国を含む各国・地域の規制当局との協議を進めていく。