来年1月25日に「立体構造情報を用いた創薬研究への人工知能(AI)導入の取り組み」テーマに第7回都医学研都民講座開催 東京都医学総合研究所

 東京都医学総合研究所は、来年1月25日に一般人向け講演会として「立体構造情報を用いた創薬研究への人工知能(AI)導入の取り組み」をテーマとした学研都民講座をハイブリッド形式(会場+オンライン配信)で開催する。参加費は無料。参加定員は600名(都医学研講堂:100名、オンライン:500名 事前申込、先着順)。
 東京都医学総合研究所では、神経及びその疾患、精神障害の本態、成因及びがん、感染症等の研究をすすめ、未解明の重要疾患の原因究明、予防法や治療法の開発などに総合的に取り組んでいる。こうした多岐にわたる研究内容の一端や関連する最新情報を都民に分かりやすく伝えるため、同研究所では毎年度都民講座を開催している。
 今回の講師は、中央大学理工学部准教授の岩舘満雄氏で、同研究所の幹細胞プロジェクト プロジェクトリーダーの原孝彦とともに講演する。岩舘氏、原氏の講演テーマ、講演要旨、参加方法は次の通り。

【岩舘満雄氏】
◆講演テーマ:「AIが加速する創薬:高精度なIC50/Ki予測によるchooseLDの革新」

◆講演要旨
 近年、創薬はAIの活用により新たな段階を迎えている。岩舘氏らが開発した「chooseLD」は、サポートベクターマシン(SVM)という機械学習アルゴリズムを用いて、新規薬物候補化合物のスクリーニングを可能にする。chooseLDは、化合物の活性と標的タンパク質との結合親和性を評価する指標であるIC50とKiを高精度に予測することで、創薬の初期段階から有望な候補化合物を迅速に特定する。
 これにより、創薬プロセスを効率化し、革新的な医薬品の開発を加速する。同講演では、chooseLDの技術的な詳細、実際の創薬への応用事例、さらに今後の展望について紹介する。

【原孝彦氏】
◆講演テーマ:「新しい抗がん剤開発への挑戦」

◆講演要旨
 原氏らは、9年前に急性Tリンパ芽球性白血病(T-ALL)細胞を特異的に死滅させる天然化合物を発見した。さらに、有機化学合成によって、もっと活性の高い類縁化合物の創出に成功し、作用メカニズムの探索も進めてきた。
 この過程で、同剤が難治性の脳腫瘍や肉腫にも有効であることが判明した。講演では、この研究の道程を紹介し、どのようにして新しい抗がん剤を患者に届けようとしているのかについて講演する。

【参加方法】
◆会場で聴講する人:往復はがき又はメールで申し込む。
 往復はがきには、住所、氏名(フリガナ)、電話番号、複数名希望の場合は同伴者氏名及び「第7回都民講座(対面式希望)」を、返信用はがき表面にも郵便番号・住所・氏名を必ず記入すること。
 メールは、件名を「第7回都民講座(対面式希望)」とし、氏名(フリガナ)、電話番号及び複数名希望の場合は同伴者氏名を記入の上、申込専用アドレス(tomin@igakuken.or.jp)まで申し込む。

◆オンライン視聴の人:ホームページ(https://www.igakuken.or.jp/public/tomin/2024/tomin07.html)の登録フォームより申し込む。
 
【締切】
締切は来年1月17日(金曜日)(往復はがき:必着、メール:必着)

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