キイトルーダと化学放射線療法併用療法 化学放射線単独と比べ高リスク局所進行子宮頸がん死亡リスク33%低減 MSD

 MSDは18日、キイトルーダと化学放射線療法併用療法(CRT)について、新たに高リスク局所進行子宮頸がんと診断された患者を対象とするP3試験(KEYNOTE-A18試験)においてCRT単独と比較して死亡のリスクを33%低下したと発表した。
 対象は、新たに高リスク(リンパ節転移陽性のIB2〜IIB期、リンパ節転移の有無を問わないIII〜IVA期)局所進行子宮頸がんと診断された患者。
 追跡期間の中央値29.9カ月(範囲:12.8〜43.0カ月)の時点で、KEYTRUDA®とCCRTの併用群は同患者集団においてCCRT単独群と比較して死亡のリスクを33%低減した(HR=0.67 [95% CI, 0.50-0.90]; p=0.0040)。
 このデータは2024年欧州臨床腫瘍学会(ESMO)年次総会の公式記者会見の演題に選ばれたほか、会長シンポジウムで初めて発表され、The Lancetにも同時掲載された。
 36カ月OS率は、キイトルーダレジメン群で82.6%、CCRT単独群で74.8%であった。OSの中央値はいずれの群でも未到達であったこの試験におけるキイトルーダの安全性プロファイルはこれまでに報告されている試験で認められているものと一貫しており、新たな安全性の懸念は特定されなかった。
 KEYNOTE-A18試験は、早期がんに対するOSの延長を示すことができたキイトルーダを基盤としたレジメンを評価する4件の第3相試験の一つである。今回の結果については世界中の規制当局とも協議を進めている。

◆ガーセル・アクタンMSD研究開発本部グローバル臨床開発担当バイスプレジデントのコメント
 当社は、よりよいアウトカムが期待される早期ステージを含め、婦人科がんの患者さんのための研究を進めている。今回の知見から、キイトルーダを基盤としたこのレジメンにより死亡のリスクがCRT単独と比較して3分の1低減することが示され、このレジメンが、該当する高リスク局所進行子宮頸がんの患者さんに貢献できる可能性が示唆されている。

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