長期療養の子どもたちがアスリートと一緒にスポーツに挑戦
認定 NPO 法人 Being ALIVE Japanと小野薬は12、13の両日、関西に在住する長期療養児とその家族を対象に、「しあわせの村」(神戸市北区)で1 泊 2 日のスポーツキャンプを開催した。同キャンプは、プロチームやアスリートの協力を得て、スポーツに親しむ機会を提供するもの。また、小野薬品の研究者による、薬の面白さを学ぶワークショップ「くすりのヒミツ・マナブ」も同時開催された。
長期療養児は、小児がんや腎臓病等で、数年や数十年、もしくは一生の間、長期治療・療養を必要とする子どもで、全国に約25万人いるとされている。身体的な制限、感染症リスクにより外出・登校制限がある子どもが多く、学校行事に参加できないなどで仲間との協働体験や思い出を得る機会は、健常児よりも少ないのが実情となっている。
同イベントに参加した子どもたちは、野球やラグビー選手らとともにボールを触ったり、簡単なゲームを行ったりして、スポーツの楽しさを体験した。また、スポーツキャンプと同時開催された「くすりのヒミツ・マナブ」ワークショップは、薬がとても身近な存在である子どもたちに薬との付き合い方を深く理解してもらうことを目的としたもの。吉田隆雄小野薬品工業 研究本部創薬バイオロジクス研究部長らが担当し、子どもたちは研究員と同じ白衣姿になり「薬のヒミツを探ろう(錠剤のヒミツ、飲みやすくするためのヒミツ、効きやすくするためのヒミツ)」の講演を聞いたり、「薬の溶け方の違いを観察する」簡単な実験を体験し、楽しい時間を過ごした。
小野薬品では、薬について理解を深めてもらうことを目的に、2015 年度から小学校を対象に理科の出張授業を実施している。薬が長い年月の研究開発を経て、患者に届くことを紹介したり、簡単な実験を行ったりして、子どもたちの知的好奇心を刺激し、将来の職業を考えるきっかけにもなっている。
今回のスポーツキャンプでの「くすりのヒミツ・マナブ」は、理科の出張授業を特別にアレンジした内容になっている。