塩野義製薬は1日、不眠症治療薬「クービビック」について、ネクセラファーマジャパンと日本における販売提携契約を締結したと発表した。クービビックは、本年9月24日付けで、成人の不眠症患者に対する治療薬として、ネクセラファーマジャパンが日本における製造販売承認を取得している。
クービビックは、経口の不眠症治療薬で、覚醒を促す神経ペプチド(オレキシン)の受容体(OX1Rおよび OX2R)への結合を選択的に阻害し、過剰な覚醒状態を抑制し睡眠状態へと移行させることで効果の発揮が期待できるデュアルオレキシン受容体拮抗薬(DORA)である。
日本においては、ネクセラファーマジャパンと持田製薬が共同で実施した国内P3試験を含む臨床的な有効性・安全性データに基づき製造販売承認を取得している。今回のネクセラファーマジャパンとの販売提携契約の締結に基づき、塩野義製薬は日本におけるクービビックの独占的販売権を取得する。
また、契約締結に伴う一時金とロイヤリティ等をネクセラファーマジャパンに支払う。なお、塩野義製薬はクービビックに関して、持田製薬と日本における販売提携契約を締結していたが、ネクセラファーマおよび持田製薬との協議でこの契約を解消し、塩野義製薬が日本において、単独で流通と販売活動を実施することになった。これに伴い塩野義製薬は持田製薬に一時金を支払う。また、ネクセラファーマジャパンは、日本におけるクービビックの製造販売元になるとともに、製品供給等の一部を担い、持田製薬の子会社である持田製薬工場が独占的に製造を行う。