MSDは24日、キイトルーダとパドセブの併用療法および単独療法について、根治切除不能な尿路上皮がんに対する一次治療としての適応追加承認を取得したと発表した。
尿路上皮がんは、尿の通り道である腎盂、尿管、膀胱、尿道の内側をおおう尿路上皮に発生するがんで、最も多いものは膀胱がんである。日本では、2019年に約2.3万人が新たに膀胱がんと診断され、2020年に約9000人が亡くなっている。現在、未治療の切除不能または転移性尿路上皮がんに対しては、プラチナ製剤を中心とした化学療法が一次治療として用いられているが、アンメットメディカルニーズは高く、新たな治療の選択肢が求められている。
今回の適応追加承認は、化学療法歴のない根治切除不能な尿路上皮がん患者886例(日本人40例を含む)を対象とした国際共同P3試験(KEYNOTE-A39/EV-302試験)や、化学療法歴のないシスプラチンを含む化学療法に不適格の根治切除不能な尿路上皮がん患者370例を対象とした海外P2試験(KEYNOTE-052試験)などの結果に基づくもの。