HPVワクチン「GARDASIL9」 日本人男性におけるP3試験で好結果 MSD

 MSDは17日、9価ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン「GARDASIL 9」について、16〜26歳の日本人男性において同剤を評価するピボタルP3試験(V503-064)で良好なトップラインの結果得たと発表した。
 同試験における主要評価項目と副次評価項目が達成され、GARDASIL 9の3回接種により、9種類のHPV型に起因する肛門性器部の持続感染の複合発生率がプラセボと比較して低下することが示された。
 MSDは、これらのデータを男性接種の承認に向けて、日本および世界の他の国々の規制当局に提出する予定である。また、結果の詳細は今後の学会で発表する。この他にも男性においてGARDASIL 9を評価する臨床開発プログラムとして、HPV関連の中咽頭がんや他の頭頸部がんに対する効果を支持するために、HPVの口腔内持続感染予防に対する有効性を評価する検証的P3試験(NCT04199689)が現在進行中である。
 GARDASIL9は、日本ではシルガード 9として、9歳以上の女性における、HPV6、11、16、18、31、33、45、52及び58型の感染に起因する子宮頸癌(扁平上皮癌及び腺癌)及びその前駆病変(子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)1、2及び3並びに上皮内腺癌(AIS))、外陰上皮内腫瘍(VIN)1、2及び3並びに腟上皮内腫瘍(VaIN)1、2及び3、尖圭コンジローマの予防の効能又は効果で承認を取得している。

◆エリアブ・バールMSD研究開発本部シニアバイスプレジデント、グローバル臨床開発責任者、チーフメディカルオフィサー(博士)のコメント
 GARDASIL9が初めて承認されてから10年が経過するが、当社は現在もこの重要なワクチンをさらなる集団で評価し、世界中で広く公平なアクセスを提供することを通して、特定のHPV関連がんを予防するために継続的に取り組んでいる。これらのデータは、男性における持続感染の予防に対するGARDASIL9の臨床的有効性を裏付けるものであり、特定のHPV関連がんや疾患の世界的な負担への対処に大きく貢献できる可能性がある。

タイトルとURLをコピーしました