抗IgE抗体誘導ペプチドに関する米国での特許成立 ファンペップ

 ファンペップは30日、抗IgE抗体誘導ペプチドに関する特許が米国において成立し、米国特許商標庁(USPTO)から特許公報が発行されたと発表した。
 同特許は、ファンペップ独自の機能性ペプチド「AJP001」と標的タンパク質IgEのエピトープ(抗体等が認識する短いペプチド)により構成されるペプチドワクチン(抗IgE抗体誘導ペプチド)を広く保護する特許である。
 同社では、抗IgE抗体誘導ペプチドFPP004Xについて、社会問題となっている花粉症を第一の適応症として利便性の高い新しい治療選択肢の提供を目指している。同特許の概要は、次の通り。

◆発明の名称:疾患の要因となる生体内タンパク質を標的とするコンジュゲートワクチン
◆出願人:大阪大学 (注)
、ファンペップ
◆出願番号:17/200,552(16/087,799 の分割出願)
(注)ファンペップは、同特許について大阪大学から独占的な実施権の許諾を受けている。
 抗IgE抗体誘導ペプチドは、体内でIgE に対する抗体産生を誘導することにより治療効果を期待するアレルギーワクチンである。IgE(イムノグロブリンE)は、体内に入った異物を排除する働きを持つ抗体の一種で、花粉等の原因物質(アレルゲン)に結合するとアレルギー反応を引き起こす。
 抗IgE抗体誘導ペプチドは、免疫細胞に抗IgE抗体を一定期間産生させることから、アレルギーに対する持続的な効果が期待される。この特長を活かし、ファンペップは、抗IgE抗体誘導ペプチド FPP004Xについて、社会問題となっている花粉症を第一の適応症として、花粉飛散前に投与することでシーズンを通して症状を緩和できる患者にとって利便性の高い新しい治療選択肢を提供することを目指して医薬品開発を進めている。
 なお、同特許成立は、2024年12月期の業績に影響を与えるものではないが、抗 IgE 抗体誘導ペプチド FPP004Xの開発プロジェクトをサポートするものである。

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