卵巣がんに対するナチュラルキラー細胞の臨床試験開始 アイ・ピースとiCamuno

 GMP細胞開発製造受託企業アイ・ピースとiPS細胞ベースの治療法を開発するバイオテクノロジー企業のiCamunoは23日、卵巣がん免疫療法にiPSC由来のナチュラル キラー (NK) 細胞を使用する臨床試験を開始すると発表した。
 iCamunoが主導するこの試験では、iCamunoのNK細胞分化技術を駆使し、I PeaceのcGMP準拠iPS細胞から作成されたNK細胞の安全性と有効性をテストする。
 NK細胞は、免疫システムの重要な構成要素であり、腫瘍細胞を認識して破壊する自然な能力を備えている。iCamuno独自のiPS細胞由来NK細胞誘導技術を用いることで、cGMPグレードNK細胞の一貫性とエフェクター機能が大幅に向上した。
 両社は、当初、卵巣がんにフォーカスするが、今後より広範な疾患に対象を拡大することも視野に開発を進めていく。
 アイ・ピースは、iPS細胞ならびにiPS細胞由来細胞療法に特化するGMP細胞開発製造受託企業で、cGMP iPS細胞の販売、及び医療用細胞の製造受託サービスをグローバルに展開している。
 京都大学山中伸弥教授の研究室出身で、世界で初めてヒトiPS細胞の樹立成功を報告した論文の第二著者でもある田邊剛士氏によって2015年に立ち上げられた。
 一方のiCamuno Biotherapeutics は、独自の細胞リプログラミングおよび分化技術を活用して臨床グレードの iPS 細胞製品を生成するバイオテクノロジー企業。細胞のリプログラミング・エンジニアリング、分化の最先端の技術を有し、神経疾病、自己免疫疾患、ガンを含む様々な疾病に有効なエフェクター細胞を創出している。

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