抗悪性腫瘍剤「ジャイパーカ」発売 日本新薬、日本イーライリリー

 日本新薬と日本イーライリリーは21日、抗悪性腫瘍剤「ジャイパーカ」を同日、発売したと発表した。同剤の発売は、8月15日に薬価収載されたことを受けてのもの。、
 ジャイパーカは、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)に可逆的に非共有結合する BTK 阻害剤である。BTKは、マントル細胞リンパ腫(MCL)、慢性リンパ性白血病(CLL)を含む多くの B 細胞系のリンパ腫および白血病に認められる標的分子である。
 ジャイパーカの承認は、国際共同P1/2試験( BRUIN-18001試験)の有効性および安全性の結果に基づくもの。ジャイパーカの有効性及び安全性は、他の共有結合型 BTK 阻害剤に抵抗性又は不耐容の再発又は難治性の MCL 患者を対象に検討された。
 主要評価項目である中央判定による奏効率は56.9%(95%信頼区間:44.0-69.2)であった。主な副作用は、疲労、下痢、挫傷、呼吸困難、筋肉痛、血小板数減少、貧血、咳嗽であった。
 ジャイパーカは、国内において2024年3月に締結したアライアンス契約に基づき、日本イーライリリーが製品供給を担当し、日本新薬が流通・販売および情報提供活動を行う。
 両社は、ジャイパーカがMCLに対する新たな治療選択肢となり、MCL患者のアンメットメディカルニーズに応えることができるものと考え、各社が担う役割を果たしていく。

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