ブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMS)は24日、LGBTQ+ (レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダーなどの性的マイノリティ)を取り巻く課題への取り組みを共有する製薬企業の社員ネットワーク合同講演会を開催したと発表した。
LGBTQ+を取り巻く環境改善を目指す製薬企業の社員リソースグループ(ERG)で構成された Pharma Ally Japan の活動の一環として、21日に実施したもの。
同講演会は、LGBTQ+に関する認識を広く共有し、その成果を今後の各社の制度改革や環境整備などに活かして行くことを目的として、Pharma Ally Japan参画企業の人事部門によるダイバーシティ&インクルージョン(DE&I)をテーマにパネルディスカッション形式(オンライン)で行われ、約450 名以上の参画企業社員が聴講した。
同講演会に登壇したBMSの人事担当者は、「当社では、有志社員からのボトムアップにより、業務の一部として DE&I活動に戦略的に取り組んでおり、DE&Iは私たちの企業文化として根付いている」と述べ、同社のDE&Iに関する取り組みを紹介した。
パネルディスカッションでは、採用時のセクシャルマイノリティへの配慮や LGBTQ+フレンドリーなカルチャーの定着といったトピックに対し、各社の人事制度や取り組みを共有し、DE&I推進の重要性やLGBTQ+に関する環境改善に向けた課題について、意見交換された。
BMSは、人材こそが最大の財産であるとの考えのもと、性別、国籍、年齢などのみならず、価値観、考え方、性格、性自認、性的指向など広く個々人の多様性を受け入れている。全世界で8つの有志社員ネットワークを組織し、社内外におけるDE&Iを推進している。
その 1 つであるPRIDE Alliance は日本を含む世界21ヵ国で、LGBTQ+が働きやすい職場環境の構築に取り組んでいる。2023年5月には、日本における LGBT 平等法の導入を支持し、性的指向や性自認に基づく差別を禁止し、誰もが平等に扱われるインクルーシブな職場・社会づくりを目指す「ビジネスによる LGBT 平等サポート宣言」への賛同も表明した。
また、11月には、職場での性的指向・性自認に関する取り組みを評価する「PRIDE 指標 2023」において、最高ランクの「ゴールド」認定を獲得した。
Pharma Ally Japan は、DE&I 活動を推進する製薬企業7社の従業員ネットワークグループだ。2021年に日本イーライリリー、武田薬品、ノバルティス ファーマ、グラクソ・スミスクラインの4社で活動を開始し、2023年にBMSとヴィーブヘルスケア、2024年にファイザーが加わった。
「製薬企業として患者さんや医療関係者に貢献しつつ、すべての人がありのままに生きることを尊重するとともに、その環境醸成に取り組む」という共通ビジョンを掲げ、情報交換や合同での講演会開催、社外イベントへの参加を通じて、LGBTQ+当事者の人々が安心して医療を受けられる環境構築を目指している。
◆スティーブ・スギノBMS代表取締役社長のコメント
私たちは、従業員の多様な経験や見解を認め、尊重している。そして、深刻な病気を抱える患者さんを助けるという私たちの使命を推進できるよう、すべての従業員が自分らしく仕事に取り組むことを奨励している。
Pharma Ally Japan 参画企業とともに、製薬業界でのDE&I推進に努めていく。