米国医療機器・IVD 工業会(AMDD、事務局:東京都)は、今般策定される「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)2024」の改革の方向性を共有し、特に国民の健康寿命延伸並びに医療におけるイノベーション推進に向け官民一体となってその実現を目指すために提言を行った。
AMDDは、主として米国に本社がある、または米国でビジネスを行う医療機器や体外診断用医薬品(IVD)を扱っている企業によって構成される工業会。日本の医療現場と患者さんのニーズに応え、最新の医療技術(治療技術および診断技術)や情報を届けて日本を健やかにしていくことを目指している。同工業会の会員企業は、製品の輸入販売を行うだけでなく、日本での研究開発や製造、また日本で開発製造された部品を製品に活用するなど、日本の医療機器産業と密接な協力関係を持っている。提言の概要は、次の通り。
◆提言1:デジタルヘルス技術などの医療技術を迅速・適切に提供するための環境整備
・ 「サイバーセキュリティへの対応に関する様式」の政府による一元的な集約・統一整備
・ 革新的な医療技術に関する評価軸のさらなる明確化と評価体系の充実化に向けた整備
◆提言 2: 医療機器・体外診断用医薬品の安定供給を阻害する要因の解決に向けた取組
・ 世界的な物価・材料費の高騰及び為替の変動や物流 2024 年問題等の背景を踏まえた、「医療機器の流通改善に関する懇談会」の継続的な開催をはじめとする、医療機器・体外診断用医薬品
(IVD)の安定供給を阻害する様々な要因の解決に向けた官民一体となった取組の推進
◆提言 3: 2025年度に予定される医薬品医療機器等法(薬機法)の改正に対する提案
・ 医療機器の特性を踏まえた広告規制の在り方の見直し
・ 日本における医療機器開発の活性化に向けた臨床試験・臨床研究に関する法体系の整理・簡素化
・ 体外診断用医薬品(IVD)の分類・位置付け、及び承認前試験の見直し・合理化
◆提言 4: 医療情報提供体制の構築と運営
・ 人々のヘルスリテラシー向上とともに適切な情報提供体制が求められていることを受けた、政府主導による医療情報提供体制の構築と運営
AMDD は、今後も日米の政府や関連業界団体、学会、医療関係者の皆様をはじめ多くの皆様と協力しながら、人々の健康と日本の医療の発展に貢献すべく活動を進めていく。