ギリアド・サイエンシズは28日、ツルバダについて、HIV-1感染症の曝露前予防(PrEP)として日本での公知申請による適応追加承認申請を実施したと発表した。
ツルバダは、日本において2005年3月に、HIV-1感染症の治療薬として製造販売承認され、2019年12月には、ギリアドが製造販売承認を日本たばこ産業から承継し、販売および情報提供活動を実施している。
同剤のHIV-1感染症のPrEPについては、2018年に日本エイズ学会よりHIV感染の予防投与に対する要望書が厚生労働省に提出され、医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議での協議の結果、ギリアドが厚労省から開発要請を受けた。
海外におけるツルバダのPrEPとしての適応については、2012年に米国FDAより初めてのPrEPとして承認された。2016年には欧州医薬品庁(EMA)より、その後、中国、台湾、韓国を含むアジア諸国でも承認を取得した。
ツルバダは、これまでの海外におけるPrEPとしての使用経験から、HIV流行終結の一助として、HIV-1感染症の予防と感染リスクの高い人々に対する貴重なインサイトが得られている。
◆ケネット・ブライスティング ギリアド・サイエンシズ代表取締役社長のコメント
我々のゴールは、日本でのHIV流行を終結させることだ。そのためには、HIV-1感染症に対する治療だけではなく予防の選択肢も不可欠である。ツルバダのPrEPについては、すでに有効性が証明された選択肢であるため、日本におけるHIV-1感染症リスクの高い人々にPrEPという選択肢を提供できることを期待している。