武田薬品は1日、4月1日付で同社ジャパン ファーマ ビジネス ユニット プレジデントの古田未来乃氏がチーフ フィナンシャル オフィサー(CFO)に就任する人事を発表した。
現CFOのコスタ・サルウコスは、母国オーストラリアに戻り、4月1日付でCFOを退任するとともに、6月28日付で取締役を退任する予定である。古田氏は、クリストフ・ウェバー代表取締役社長CEOの直属として、東京で業務に従事する。なお、古田氏はCFOとして、取締役会に対し新任取締役候補者として提案される予定。
古田氏は、2010年に武田薬品へ入社する前、米国の投資管理会社で株式のリサーチアナリストとして勤務していた。同氏は、2000年に日本で銀行業務およびプライベートエクイティ投資業務でキャリアをスタートさせ、レバレッジド・バイアウトや負債の整理といった様々なタイプの金融取引を手掛けた。
現職のジャパン ファーマ ビジネス ユニット プレジデントに就く前には、同社コーポレート ストラテジー オフィサー兼チーフ オブ スタッフを務めており、ほかにも武田薬品内のさまざまな国で多様な指導的役割を果たしてきた。 古田氏は、一橋大学法学部で国際関係論の学位を、ペンシルバニア大学ウォートン校で経営学修士(MBA)を取得している。
一方、退任するコスタ・サルウコスは、武田薬品がグローバルなバイオ医薬品企業へと変革していくにあたり、極めて重要な役割を果たした。日本企業として過去最大規模の海外企業買収であるシャイアー社の買収および統合時に、同氏が示した並外れたリーダーシップは、ディール成功の一翼を担った。
さらに、武田薬品が成長ドライバーへの投資と株主還元の2つの柱へと、資本配分を注力する方針に転換するにあたってもその手腕を発揮した。同氏は、2015年に武田薬品のEUCAN(欧州およびカナダ)ビジネスユニットCFOとして入社し、2018年4月に同社グローバルCFOに就任した。
◆クリストフ・ウェバー武田薬品代表取締役社長CEOのコメント
タケダ・エグゼクティブチームおよび当社取締役会を代表して、サルウコス氏のCFOとしての多大なる貢献およびリーダーシップに対し、感謝の意を表したいと思う。
彼は、タケダが今日の姿へと変革を遂げる上で重要な役割を果たし、私自身および取締役会からの信頼厚いアドバイザーとして尽くしてくれた。
また、今後の当社の成長に寄与する強固なグローバルファイナンス機能やカルチャーも築き上げてくれた。母国に戻り家族との時間をより一層過ごされるサルウコス氏の今後の成功を祈っている。