アンジェスは29日、投資有価証券として保有している MyBiotics社の株式及び転換社債について、実質価値が下落して回復が認められないと判断したため投資有価証券評価損として 8億4941万1000円計上すると発表した。特別損失の計上は、2023年12月期第4四半期連結会計期間において、MyBiotics社の今後の事業見通し等を検討したもの。
MyBiotics社は、腸内細菌叢の微生物の構成を再現した培養物の製造法を確立しており、イスラエルにおいてP1試験を完了したクロストリジウム・ディフィシル感染症治療薬MBX-SD202の米国開発の準備を進め、スイスFerring Pharmaceuticalsとその傘下にあるRebiotix社と細菌性膣炎治療薬の共同開発に取り組んできた。だが、今般のイスラエルとパレスチナにおける紛争の影響もあり、MyBiotics社における研究開発の継続が懸念される状況となった。
当該特別損失は、2023年8月9日に開示した2023年12月期通期業績予想において織り込んでいない。現在、2023年度通期連結決算作業を行っており、業績に与える影響については精査中である。