ブリストル・マイヤーズ スクイブは18日、「レブロジル皮下注」について、骨髄異形成症候群(MDS)に伴う貧血の治療薬として厚労省より製造販売承認を取得したと発表した。
レブロジルは、赤血球成熟促進薬として造血幹細胞から赤血球への分化過程の後期段階における分化を促進し、成熟した赤血球数の増加を誘導する新規作用機序の治療薬である。
今回の承認は、赤血球輸血依存でIPSS-Rによるリスク分類のVery low、Low 又は Intermediate に分類される低リスクMDS患者を対象とした国際共同P3相試験(COMMANDS 試験)、海外P3相試験(MEDALIST 試験)、および赤血球輸血非依存の低リスク MDS 患者を対象とした国内P2相試験(MDS-003試験)結果にもとづくもの。
これらの試験から、レブロジルは赤血球造血刺激因子製剤の治療歴の有無ならびに赤血球輸血依存・非依存に関わらず、低リスク MDS 患者の貧血の治療として、臨床的意義の高い効果を示した。
安全性については、いずれの試験でも低リスクMDS患者に対して忍容性があり、十分に管理可能な安全性プロファイルであることが示された。
◆杉田真ブリストル・マイヤーズ スクイブ研究開発本部長のコメント
今回、レブロジルが MDSに伴う貧血の治療薬として承認されたことを嬉しく思う。MDSに伴う貧血は進行性で、主な支持療法は輸血であるが、輸血の負荷が高くなると低リスク MDS 患者さんの生存率を低下させる可能性があることに加え、頻繁な輸血は時間の拘束や鉄過剰症のリスクという点で患者さんは大きな負担を抱えている。
また、これまでMDSに伴う貧血に対する治療選択肢が限られていたことから、貧血の症状があるにもかかわらず、診断されても未治療のまま経過観察をされている人もいる。
今回の承認により、レブロジルがMDS患者さんの貧血に対する新たな治療選択肢として、症状の改善とQOL 向上に貢献できることを期待している。