アキュリスファーマは24日、開発中のてんかん発作に対する抗けいれん薬ジアゼパム点鼻液「NRL-1」について、「てんかん重積状態」を対象に厚労省より希少疾病用医薬品の指定を取得したと発表した。同社は、神経・精神疾患領域における革新的な治療薬開発と商業化の推進を業務とする。
「NRL-1」、日本で初めて開発中の鼻腔を薬物投与経路とするてんかん発作に対する抗けいれん薬で、現在実施中の国内P3試験における予め規定された中間解析で主要評価項目を達成した。
◆竹内真一郎アキュリスファーマ薬事兼開発戦略部長のコメント
てんかん発作は、通常数分間で自然に消退するが、異常に長引いたり、意識が戻らないうちに発作を繰り返したりするてんかん重積状態に至る場合がある。
てんかん重積状態は患者さんとご家族の QOLのみならず、生命予後への影響、および脳への障害等が懸念され、速やかな治療介入が必要とされている。
現在、医療機関外で使用できる薬剤は複数存在するが、利便性の面などで課題もある。本剤は、経鼻投与製剤のため、外出先や学校など医療機関外でご家族や介護者の方など非医療者が簡易に、そして適切に投与しやすいことから、てんかん重積状態の患者さんに対して新しい治療選択肢となることが期待される。
こうしたメリットが評価され希少疾病用医薬品の指定を取得することができた。患者さんやご家族の方が抱える不安や課題の解消に貢献できるよう引き続き本剤の早期承認に尽力したい。