住友ファーマは22日、「XENLETA」について、中国国家薬品監督管理局より、14日付で注射剤および錠剤で成人の市中肺炎を適応症として承認されたと発表した。同社中国子会社の住友制葯(蘇州)が17 日に同承認通知を受領したもの。
住友制葯は、今後、同剤を中国で発売する予定だが、発売時期については現在検討中である。住友制葯は、カルバペネム系抗生物質製剤「メロペン」(中国での製品名「MEPEM」を販売している。
今回の承認により、市中肺炎の新たな治療選択肢を提供し、中国の感染症治療に一層貢献できることが期待される。
XENLETAは、Nabriva社(本社:ダブリン アイルランド)によって創製、開発されたプレウロムチリン系の抗菌薬で、既存の抗生物質とは異なる作用機序を有し、耐性や交差耐性を発現しにくい新規の感染症治療薬である。
同剤は、細菌の成長に必要な細菌タンパク質の合成を阻害するように設計されており、他の抗生物質クラスとは異なる分子部位に、高い親和性と高い特異性をもって結合する。
同剤は、米国FDA、カナダ保健省(Health Canada)および欧州委員会(EC)から、成人の細菌性市中肺炎を適応症として承認されており、米国で「XENLETA 」として販売されている。
住友制葯は、2021年5 月に、中国、台湾、香港、マカオにおける同剤の独占的な開発・販売権を取得した。その後、本年7月に、住友ファーマが中国、台湾、香港、マカオにおける同剤の資産をNabriva社から買収した。