カボテグラビル 欧州委員会がHIV感染予防を適応症に承認 塩野義製薬

 塩野義製薬は20日、長時間作用型製剤Apretude(カボテグラビルについて、欧州委員会(EC)が、HIV感染予防(PrEP)を適応症として承認したと発表した。同社がグラクソスミスクラインおよびファイザーとともに資本参加しているヴィーブ社が公表したもの。欧州では毎年約10万人が新たにHIVと診断されており、HIV感染予防に対する重要な選択肢となることが期待される。
 今回の承認は、ApretudeのPrEPにおける安全性と有効性を評価した2つの国際PIIb/III試験(HPTN083試験およびHPTN084試験)の良好な結果に基づいている。
 Apretudeは、年間わずか6回の投与で、それぞれの試験において毎日服薬が必要なエムトリシタビン/テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩(FTC/TDF)と比べて高い予防効果を示した。
 Apretudeは、欧州連合(EU)で承認された最初で唯一の長時間作用型HIV予防薬で、欧州におけるHIV感染予防に対する重要な選択肢になることが期待される。すでに米国やオーストラリア、南アフリカ等の国々で承認されており、現在それ以外の国々においてもヴィーブ社による新薬承認申請が実施されている。
 なお、同件が塩野義製薬の2024年3月期連結業績予想に与える影響は軽微である。

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