遅発性ジスキネジア治療剤「レムリス」タイで発売 田辺三菱製薬

 田辺三菱製薬は31日、小胞モノアミントランスポーター2阻害剤「レムリス」(日本製品名:ジスバル、一般名:バルベナジン)について、遅発性ジスキネジア治療剤として同日タイで発売したと発表した。
 また、シンガポールおよびインドネシアではそれぞれ2023年1月、同年5月に発売している。
 レムリスは、タイ、シンガポールおよびインドネシアにおいて、遅発性ジスキネジアの治療剤として初めて承認された医薬品で、遅発性ジスキネジアの新たな治療の選択肢として期待されている。
 この3カ国においては、田辺三菱製薬の販売子会社であるミツビシ タナベ ファーマ タイランド(Mitsubishi Tanabe Pharma(Thailand)Co., Ltd.)、ミツビシ タナベ ファーマ シンガポール(Mitsubishi Tanabe Pharma Singapore Pte. Ltd.)およびミツビシ タナベ ファーマ インドネシア(PT Mitsubishi Tanabe Pharma Indonesia)がそれぞれ医薬品販売承認取得者として、「レムリス」の製品名で販売する。
 遅発性ジスキネジアは、口腔顔面領域(舌:左右に動かす、口唇:もぐもぐさせる、顎および顔面)、四肢および体幹の不随意運動を特徴とする神経障害だ。
 日常生活動作に困難をきたしたり、重症になれば嚥下障害や呼吸困難を引き起こす可能性がある。抗精神病薬などを長期間服用することで起こり、ドパミン受容体の感受性増加等が原因と考えられている。
 田辺三菱製薬は、日本において2022年3月に、同剤の医薬品製造販売の承認を取得し、同年6月に発売している。

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