ブリストル マイヤーズ スクイブ(BMS)は15日、米国FDAが、マサチューセッツ州デベンズにある同社の最新の細胞療法製造施設での商業生産を承認したと発表した。
デベンズの施設は、細胞療法の製品ポートフォリオを長期的に提供するため、世界中で拡大するBMSの細胞療法製造拠点のひとつとして重要な役割を担う。
自家細胞療法は、患者自身のT細胞を原材料として個別に製造されるため、その製造工程も技術も複雑である。遺伝子改変T細胞はバッチごとに個別に製造され、再びがん患者に輸注される。そのため、品質に信頼性がある製品を迅速な納期で供給することが重要である。アンメットニーズを抱える世界中の患者にこれらの製品を届けるため、グローバル製造拠点の拡大が必要不可欠となっている。
新しい24万4000平方フィートの細胞療法製造施設は、10年以上にわたり臨床および市販製品の開発、製造および試験を行ってきた89エーカーのデベンズの施設における2度目の大幅な拡張となる。
デベンズの施設では、細胞治療関連で新たに500人以上の雇用を創出し、ボストン地域のダイナミックなライフサイエンス・コミュニティにおけるBMSのリーダーシップと成長を引き続き推進していく。
また、マサチューセッツ州ケンブリッジにもBMSの研究開発拠点が2カ所あり、2023年後半にはケンブリッジ・クロッシングの新施設に集約する予定である。
デベンズは、ワシントン州ボセル、ニュージャージー州ウォーレンおよびニュージャージー州サミットの3カ所にある最先端の細胞療法製造施設と、オランダ・ライデンに建設中の新たな製造施設に加わり、同社の強固なグローバルネットワークを構築する。
また、BMSは、イリノイ州リバティビルに新たなウイルスベクターの自社製造施設を建設し、細胞療法製品の生産能力をさらに強化することを発表している。
米国における新施設は、所定の完了条件への適合を条件として、2023年中にBMSの施設に移行する予定である。
◆Karin Shanahan BMSグローバル医薬品開発・供給担当エグゼクティブ・バイスプレジデントのコメント
デベンズの施設に、業界最先端の技術とボストン地域における優秀な人材を集結させることで、当社の細胞療法はさらに次の段階へと発展を遂げていく。
私たちは、デベンズのような新しい施設と、治療を必要としている患者さんを助ける革新的な製造ソリューションを導入することで、生産能力を高められるよう真摯に取り組んでいる。
◆Lynelle Hoch BMSグローバル細胞療法フランチャイズ担当責任者兼シニア・バイスプレジデントのコメント
ブリストル マイヤーズ スクイブがビジョンとしている、より多くの患者さんを治癒の可能性につなげるためには、現在の製品ポートフォリオと将来のパイプラインを確実に実現させることが重要である。
今回の承認は、革新的なCAR T細胞療法をより多くの患者さんにお届けするという当社のコミットメントを裏付けるものだ。