塩野義製薬は、2022年11月24日~2023年5月7日までの新型コロナ経口治療薬「ゾコーバ」の使用状況や副作用に関する市販後調査の第11回中間報告を、同社医療関係者向けサイトで公表した。その間の推定使用患者数は4万5377人(登録センター登録患者数+MRが医療従事者から確認した患者数[一般流通後])。
なお、登録センター登録患者数+納入数量より算出した患者数(一般流通後)は5万0739人。
4万5377人における使用患者状況では、重篤な副作用報告は、アナフィラキシー反応1件、てんかん1件、低血圧1件、麻痺性イレウス1件、流産1件、低体温1件の合計6件あった。
使用患者の年齢群別内訳は、10歳以上20歳未満4023人、20歳以上30歳未満7736名、30歳以上40歳未満8028人、40歳以上50歳未満9430人、50歳以上60歳未満7975人、60歳以上70歳未満3266人、70歳以上80歳未満1752人、80歳以上90歳未満1308人、90歳以上580人、不明1279人。年齢別では、20代から50代の使用が多く、全体の73.1%を占める。
副作用は、重篤症例6件、非重篤な副作用例数は867件。
867件の内訳は、神経障害168件(頭痛132件など)、胃腸障害481件(下痢228件、悪心126件、嘔吐57件など)、皮膚および皮下組織障害104件など。
また、現在、肝機能障害を有する被験者を対象とした臨床薬理試験を実施中で、市販直後調査において現時点で、中等度の肝機能障害のある患者へゾコーバを投与した症例が6例集積されている。現時点で副作用等の発現はない。
なお、同集積数は、追跡調査等によって医療従事者の患者情報の誤登録が判明し、前回報告より2例減少している。