再生誘導医薬「レダセムチド」 急性期脳梗塞のグローバル後期P2試験開始 塩野義製薬

 塩野義製薬は10日、ステムリム社から導入した再生誘導医薬「レダセムチド(S-005151)」について、急性期脳梗塞を対象としたグローバル後期P2試験を新たに開始したと発表した。
 レダセムチドは、怪我や病気で損傷した組織を生きた細胞を用いることなく薬剤の投与により再生させる再生誘導医薬の開発品だ。再生誘導医薬の特性を活かし、より多くの患者さまにヘルスケアソリューションを提供するために、急性期脳梗塞に加えて栄養障害型表皮水疱症、慢性肝疾患、変形性膝関節症、心筋症における開発を進めている。
 レダセムチドの急性期脳梗塞患者を対象とした開発計画としては、国内P2相臨床試験の良好な成績に基づき、グローバルP3床試験を開始すべく、各規制当局と協議を重ねてきた。
 その結果、開発計画を一部見直し、用量設定を目的とした同試験の実施を決定した。
 同試験は、18歳以上の発症から25時間以内の急性期脳梗塞患者627名を対象に、レダセムチド(1.5 mg/kg)、レダセムチド(0.75 mg/kg)またはプラセボを5日間投与した際の有効性および安全性を評価するもの。
 まずは、国内で開始したのち、米国、欧州および中国において順次開始する予定であり、至適用量情報を得たのちに製造販売承認申請に向けたP3試験への移行を計画している。
 なお、今回の開発計画変更に伴う申請時期への影響は、現時点では軽微に留まると想定している。
 塩野義製薬は2030年に成し遂げたいVisionとして掲げた「新たなプラットフォームでヘルスケアの未来を創り出す」ことを実現するため、自社研究開発に加え国内外のアカデミアや企業との連携など、社外リソースの活用を積極的に推進している。

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