武田薬品は23日、フルキンチニブの治療抵抗性の転移性大腸がん(mCRC)を対象とした国際共同P3相FRESCO-2試験における日本人コホートを対象とした解析結果について、試験集団全体と日本人患者は一貫した結果を示したと発表した。UTCHMED社が2023年日本臨床腫瘍学会(JSMO)で報告したもの。フルキンチニブは、VEGFR1/2/3 に高い選択性を有する経口チロシンキナーゼ阻害薬で、今回の成績も既に公表されているFRESCO-2試験結果と一貫性のあるものとなり、試験集団全体と日本人患者は一貫した結果をもたらした。
FRESCO-2試験は、米国、欧州、日本およびオーストラリアで実施された国際共同P3試験で、治療抵抗性の転移性大腸がん(以下、mCRC)患者を対象に、フルキンチニブ+最善の支持療法(以下、BSC)群とプラセボ+BSC群を比較検討したものだ。
2022年9月の欧州臨床腫瘍学会において、FRESCO-2試験における主要評価項目であるmCRC患者のOSの改善を達成したこと、ならびに安全性において概ね良好な忍容性を示した結果が発表された。
同試験には合計691名の患者が登録され、そのうち56名(8%)が日本から参加している。
武田薬品は、本年1月にHUTCHMED(China)Limitedおよびその子会社であるHUTCHMED Limitedと全世界(中国本土、香港およびマカオを除く)を対象としたフルキンチニブの開発および商業化に関する独占的ライセンス契約を締結している。