住友ファーマは13日、同社完全子会社のスミトバント社による連結子会社マイオバント社の完全子会社化に関する手続きを完了したと発表した。
今回の完全子会社化は、3月1日(現地時間)に開催されたマイオバント社臨時株主総会において、議決権行使の可能な出席株主が保有する議決権の過半数およびスミトバント社以外の株主の議決権の過半数の賛成をもって承認されたもの。
マイオバント社はニューヨーク証券取引所への上場を廃止し、同社グループの一企業として事業を継続する。
今回の完全子会社化の対価の総額は、約17億米ドル(約2310 億円)となり、これに係る資金については、同社の手元資金および三井住友銀行からのブリッジローン(900億円)により賄われた。
同全子会社化により、2023年3月期通期連結業績において、コア営業利益以下の各利益段階で減益影響が想定されるが、影響額については現在精査中である。2023年1月31日に公表した業績予想に同完全子会社化に伴う影響を一定程度織り込んでいる。
◆野村博住友ファーマ代表取締役社長のコメント
米国ラツーダに依存した収益構造からの転換を図り、新たな成長を牽引していく収益基盤確立のための戦略として、本完全子会社化は重要な施策である。マイオバント社の進行性前立腺がん治療剤「オルゴビクス」、子宮筋腫治療剤および子宮内膜症治療剤「マイフェンブリー」の成長を加速させ、前立腺がんや婦人科疾患における患者さんの治療に貢献していく。
また、今回の完全子会社化により経営のスピードを加速するとともに、これらの製品から生まれるキャッシュフローを当社グループの持続的成長のために最大限活用していく。