フォシーガ 左室駆出率を問わず慢性心不全治療薬としての使用で電子添付文書改訂アストラゼネカと小野薬品

アストラゼネカと小野薬品は10日、アストラゼネカの選択的SGLT2阻害剤「フォシーガ」について、慢性心不全の効能又は効果に関する電子添付文書を改訂したと発表した。
 電子添付文書を改訂は、既承認の慢性心不全の「効能又は効果に関連する注意」に記載の「左室駆出率」に関する記載を削除、およびそれに関連する情報を追記し、日本における電子化された添付文書を改訂したもの。これにより、フォシーガは、左室駆出率を問わず慢性心不全患者の治療薬として使用できるようになった。電子添付文書の主な変更点は次の通り。

・「効能又は効果に関連する注意」の項の慢性心不全における「左室駆出率の保たれた慢性心不全における本薬の有効性及び安全性は確立していないため、左室駆出率の低下した慢性心不全患者に投与すること。」の記載を削除

・「臨床成績」の項に、左室駆出率の保たれた慢性心不全患者を対象とした国際共同P3試験(DELIVER試験)の結果を追記

 これらは、DELIVER試験結果に基づき変更された。今回の電子添文の改訂により、フォシーガは左室駆出率を問わず慢性心不全患者の治療薬として使用できるようになった。
 日本で承認されているフォシーガの効能又は効果は、「2型糖尿病」、「1型糖尿病」、「慢性心不全(ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る)、および「慢性腎臓病(ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く)」である。
 なお、アストラゼネカと小野薬品は、日本におけるフォシーガに関するコ・プロモーション契約を締結している。同契約に基づき、小野薬品は日本におけるフォシーガの流通および販売を担い、アストラゼネカとフォシーガのコ・プロモーション活動を実施している。

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