2023年3月期業績予想を上方修正 塩野義製薬

 塩野義製薬は24日、本年5月11日に公表した2023年3月期通期連結業績予想を上方修正すると発表した。上方修正した業績予想(カッコ内は前回予想との差額)は、売上収益4100億円(100億円増)、営業利益1200億円(-)、税引前利益1740億円(60億円増)、親会社の所有者に帰属する当期利益1420億円(60億円増)、基本的1株当たり当期利益471.58円(前回予想451.10円)。
 当第2四半期連結累計期間においては、最優先プロジェクトである新型コロナウイルス感染症関連プロジェクトに過去最大規模の研究開発費を投下した結果、開発を大きく進展させることができた。
 また、国内事業ならびに海外事業は、それぞれインチュニブ、セフィデロコルを中心に売上が堅調に推移した。
 ヴィーブ社に導出したHIVフランチャイズに関してもドウベイト、カベヌバなどを中心に売上が伸長することで堅調なロイヤリティー収入および受取配当金を受領した。
 これらのベースビジネスは順調に進捗しており、力強い成長を示している。その結果、対前年同期比では売上収益、税引前利益、親会社の所有者に帰属する四半期利益は増収増益となる見込みである。
 一方、新型コロナ治療薬「ゾコーバ」(開発番号:S-217622)については、P2/3試験Phase 3 partにおいて主要評価項目を達成し、国内外での提供に向けて規制当局と協議を継続するとともに、各国政府/外部支援機関との交渉が進展した。これらの開発状況を勘案し、ゾコーバの承認取得および売上収益の下期へのずれ込みを見込み、第2四半期連結累計期間の業績予想を下方修正した。
 また、通期連結業績予想については、当初の予定通り新型コロナ感染症関連製品の収益を受領するとともにベースビジネスが引き続き順調に推移することで、対前年同期比で売上収益、各利益項目はいずれも増収増益を達成し、売上収益、税引前利益、親会社の所有者に帰属する当期利益は当初予想を上回る見込みにあり上方修正した。
 第2四半期連結累計期間の業績予想は次の通り(カッコ内は前回予想との差額)。
 売上高1500億円(300億円減)、営業利益280億円(290億円減)、税引前利益670億円(190億円減)、親会社の所有者に帰属する当期利益570億円(145億円)、基本的1株当たり当期利益189.33円(237.16円)。

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