東和薬品は1日、患者の服薬アドヒアランス向上と残薬問題の解消を目指し、服薬支援ツール「Hanaサポート(ハナサポ)」のサービスを開始したと発表した。
Hanaサポートは、服薬時間のお知らせや服薬の記録に加えて、薬局や薬剤師とコミュニケーションが取れる機能も搭載した患者向けアプリと、薬局向けの管理Webサービスだ。
薬剤は適切に服用しないと十分な治療効果が得られず、治療期間が延長してしまうことがあり、また手元に飲み忘れた薬があると、他の薬との飲み間違いなどの原因にもなる。
正しい服薬のために、アプリを利用中の患者の服薬状況をパートナーキャラクターが見守り、服薬の実績登録に合わせて、キャラクターと日本の名所を巡ることができる。
このゲームメソッドの導入により、服薬に対するモチベーションが向上し、飲み忘れや自己判断による服薬の中断などを防ぐ効果が期待できる。管理Webサービスを利用している薬局は、患者の服薬状況を随時把握し、適切な服薬支援が可能になり、残薬削減やポリファーマシーの改善が期待できる。ポリファーマシーは、単に服用する薬剤数が多いことではなく、それに関連して薬物有害事象のリスク増加、服薬過誤、服薬アドヒアランス低下等の問題につながる状態を意味する。
東和薬品は、Hanaサポートのサービス運用を行い、東和薬品グループのTスクエアソリューションズがシステム運用を行う。また、アプリ内での行動変容の仕組みは、バンダイナムコ研究所のゲームメソッドによるアドバイスを元に構築している。
薬局向け管理Webサービスは、関西エリアから販売を始め、2022年度中に順次エリアを拡大し、段階的に全国展開を進めていく。
アプリの特徴は、次の通り。
(1) 服薬管理機能
薬の飲み忘れをサポートする服薬管理機能。服薬スケジュール管理や服薬時間の通知機能など毎日の服薬を支援する。
(2) かかりつけ薬局登録機能
困ったときにお薬の専門家に気軽に相談できると安心だ。「かかりつけ薬局」を登録してコミュニケーションをとることができる。
(3) お薬手帳機能
お薬手帳のデータをスマホで管理。QRコードの読み込み又は手動によりお薬手帳データを登録し管理できる。日本薬剤師会が提供する電子お薬手帳相互閲覧サービスe薬Link(イークスリンク)とも連携しており、患者が既に利用している運営主体が異なる電子お薬手帳の情報もHanaサポート内での確認が可能である。