開発中の新型コロナワクチン 60歳以上対象に4回目接種試験開始 塩野義製薬

 塩野義製薬は26日、開発中の新型コロナワクチン「S-268019」について、国内での60歳以上を対象とした4回目接種における臨床試験を開始したと発表した。
 同臨床試験は、新型コロナワクチンのコミナティ筋注を3回接種した60歳以上を対象に、4回目接種としてS-268019を接種した際のコミナティ筋注に対する免疫原性の非劣性検証を目的としたもの。
 高齢は、新型コロナ感染症における最も重要な重症化リスク因子とされている。ワクチンの効果は時間の経過に伴い徐々に低下することが示唆されているため、日本でも本年6月より60歳以上およびハイリスク者への4回目接種が開始された。
  一方で、現時点で国内において4回目接種に使用可能なワクチンの選択肢は限られており、新たな選択肢の提供が求められている。
 ちなみに、新型コロナ感染症に罹患した場合に重症化リスクが高いと考えられるのは、基礎疾患を有する人またはBMI30以上を満たす肥満の人だ。
 塩野義製薬は、S-268019の日本での承認申請に向けて、2022年2月より医薬品医療機器総合機構(PMDA)との事前評価相談を開始しており、現在実施している複数の臨床試験の進捗ならびに結果に基づき、厚生労働省やPMDA等と協議を進めている。
なお、同件が2023年3月期の連結業績予想に与える影響については軽微である。

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