メンソレータムADクリーム ユニバーサルデザイン採用しリニューアル販売 ロート製薬

 ロート製薬は20日、カサつく肌のかゆみ治療薬として、長年販売してきた「メンソレータムAD」シリーズの中でもコア商品となる「クリーム」を、ユニバーサルデザインの考えを取り入れ、少ない力で開けやすい商品へリニューアルすると発表した。7月下旬より全国の薬局・薬店で順次リニューアルしていく。
 同社では、これまで顧客から、商品への喜びの声など様々な問合せが届く中、使いやすさへの要望もあった。実際の声を基に、容器や紙箱に至るまでプロジェクトメンバーで知恵を出し合い、また実際に一般の人々に試して貰った結果、今回、効果はそのままに使いやすい新パッケージが実現したもの。
 ロート製薬では、乾燥する季節の肌のかゆみ症状にいち早く着目し、1990年に「メンソレータム AD 軟膏」を発売。今年で33 年目を迎えるロングセラーブランドとなり、顧客からは年間約800件の声が届いている。
 たくさんの喜びの声と同時に、「乾燥の季節に欠かせないけれど、力が弱いため容器があけやすくなると嬉しい」といった要望もあり、改めてこれまでの声から商品仕様を見直した。

▲32 年前の手書きの容器図面と、発売当初からのパッケージ(一部)


 新発売当初から使用場面を想定し、蓋に滑り止めを搭載するなど早くから使い勝手を工夫した容器開発を進めてきた。32年経った現在、顧客の声をきっかけに当初の図面を再確認し、細部に渡りゼロから容器や紙箱の設計を関連部門一丸となってスタートした。その結果、同品は、あらゆる視点から使いやすいユニバーサルデザイン設計へとリニューアルされた。新パッケージの主な特長は、次の通り。

特長①「ひとひねりで開閉しやすい」
 これまでは蓋を数回回すことで開封できる設計でしたが、さらなる使いやすさを目指し、約120度の回転によりほぼ1回で開閉できる蓋になった。

特長②「握りやすく滑りにくい計算された形状」
 容器の角に丸みを設け、蓋の高さを増したことで手のひらでしっかりと握りやすくなった。また、以前から搭載している滑り止めは、より滑りにくくなるよう細部まで設計を見直し、クリームを使った後の手でも、滑りにくく使えるよう進化した。

特長③「少ない力でも開けやすい紙箱設計」
 紙箱の裏面右側に広い開封口を設け、手指で紙箱を押し込みやすく、少ない力でも開封しやすくなった。また、捨てる際にも解体しやすい仕様になっている。

 ロート製薬では、高齢者や手に力が入りづらいといった障がいのある人も含め、誰もが満足できるように、試作段階からミライロの協力を得て、手に障がいがある人々にも試作品を確認してもらいながら包材開発を進めた。試作を重ね、最終の容器や紙箱を試してもらい「少ない力ですぐに回せる」「簡単に紙箱を開けられる」といった、嬉しい声を貰って商品化を実現した。今後も顧客の健やかな肌に向けた研究開発はもちろん、医薬品においても使いやすさへの追求を重ね、顧客のウェルビーイングな暮らしをサポートしていく。

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