住友ファーマは10日、進行性前立腺がん治療剤「オルゴビクス」について、Accord Healthcare社(本社:英国)との間で欧州における販売に関する独占的なライセンス契約を締結したと発表した。
同剤をグローバル開発する住友ファーマ連結子会社のマイオバント社が9 日(現地時間)に公表したもの。Accord Healthcare 社は、2022年後半に、欧州において同剤の販売開始を目指している。
同契約に基づき、マイオバント社は Accord Healthcare社に対し、欧州経済地域(EEA)、英国、スイスおよびトルコにおいて、独占的に同剤の販売を行う権利を許諾する。
また、マイオバント社は、中東、アフリカおよびインドにおいて同剤を導出する際に、AccordHealthcare社が優先的に交渉できるオプション権を許諾する。
マイオバント社は、引き続き同剤のグローバルでの開発を担うとともに、Accord Healthcare 社に製品
を供給する。Accord Healthcare社は、特定の地域における本剤の臨床開発および Accord Healthcareテリトリーにおける全ての販売を担う。また、同剤の製造に関するオプション権を保有する。
同契約締結の対価として、マイオバント社は Accord Healthcare 社より、契約一時金として5000万米ドルを受け取る。加えて、同剤の発売時マイルストンや売上収益の目標達成に応じた販売マイルストンなどを含め、総額で最大9050万米ドルを受け取る可能性がある。
さらに、同剤の売上収益に応じた 10%台後半から20%台半ばの段階的なロイヤリティを受け取る可能性がある。
レルゴリクスは、本年4 月29日に、成人におけるホルモン感受性の進行性前立腺がんを適応症として、欧州委員会より承認を取得した。同承認は、27の欧州連合加盟国全てに加えて、アイスランド、ノルウェー、リヒテンシュタインに適用される。
また、現在、英国の医薬品・医療製品規制庁(MHRA)が同剤の販売承認申請を審査中である。Accord Healthcare 社は、2022 年後半に、欧州において同剤の販売開始を目指している。