2カテゴリーで国際製薬技術協会2022年年間優秀施設賞受賞 武田薬品

 武田薬品は27日、国際製薬技術協会による2022年の年間優秀施設賞(FOYA)の「Supply Chain」、および「Pharma 4.0」カテゴリーで受賞したと発表した。
 「Supply Chain」カテゴリーでは、患者を中心に考えた新たなサプライチェーンを同種間葉系幹細胞治療製品で構築したことで受賞したもの。さらに、ドイツのジンゲンにあるワクチン製造施設が「Pharma 4.0」カテゴリーで受賞した。
 FOYAの「Supply Chain」カテゴリーは、業務のスピード、堅牢性、レスポンスの向上を目指した原則、システムおよび管理ツールの新規適用を評価するもの。
 今回の受賞は、武田薬品初の同種間葉系幹細胞治療製品におけるサプライチェーン・マネジメント・プログラムの全面的な見直し、中でも製造完了後72時間以内に患者に投与するための取り組みが評価された。
 同種間葉系幹細胞治療製品の有効期間は短く、シームレスで厳密な温度管理下での輸送が必要であるため、迅速さが極めて重要だ。
 武田薬品は、「受注生産」プロセス実現のために、クラウドベースのコントロールタワー・プラットフォームを導入し、エコシステム(医療機関、流通・配送パートナー、当社の工場や事業部門)を繋いでいる。
 同プラットフォームにより、医療機関はウェブポータル経由で製造枠を直接予約した後、エンド・ツー・エンドの可視化およびサプライチェーンの各ステップでの通知により、最終製品の配送状態の追跡が可能である。
 「Pharma 4.0」カテゴリーでは、ISPEは、高度なデジタル技術の革新が医薬品製造施設において安全性、製品の質、生産性における成果の向上につながったかを示した施設を評価している。
 ドイツのジンゲンにある当社のワクチン製造施設は最先端の工程設備を備えて建設されており、主要部に高度なデジタル技術が重層的に組み込まれている。
 さらに、同社は同時に日常業務における検査精度を向上させ、誤判定率を低減させるアプリケーションを開発するため、マサチューセッツ工科大学(MIT)との共同研究を行っている。

◆トーマス・ウォスニフスキー武田薬品グローバル マニュファクチャリング&サプライ オフィサーのコメント
 当社の製造に対する姿勢は、患者さんのニーズに応えるという私たちの揺るぎない想いが原動力となっている。今回の受賞はこの想いをさらに強めるとともに、画期的な治療を開発し、患者さんにお届けするために当社の最先端施設で行われているイノベーションを示すものである。
 当社がISPEによるFOYAの2つのカテゴリーで受賞したことを光栄に思う。今後もデジタルトランスフォーメーションをさらに進めていく。

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