ヴェルト(本社:東京都)とMSDは19日、同社が開発した自分のデータで体調を整えるコンディショニングAIアプリ「you’d」とMSDが提供しているデジタル医学事典「MSDマニュアル」を連携させた新たな機能の提供を同日より開始したと発表した。
「MSDマニュアル」と「you’d」の連携により、一定期間に複数回以上続けて症状が入力された場合、アプリが不調症状を検知しメッセージが表示される。
表示されたメッセージから症状確認画面へ遷移すると、症状について解説しているMSDマニュアルのページをアプリ上で閲覧できる。
閲覧後は自動的にアプリ内の症状メモに調べた内容が記録されるため、過去に調べた症状についていつでも簡単に見返すことも可能だ。
ヘルスケアアプリがユーザーの症状を自動的に検知し、該当のMSDマニュアルのページを案内する機能の搭載は、日本初となる。
「you’d」は、ウェアラブルやIoT端末などから蓄積したヘルスデータや、ユーザーが入力するライフログ、さらに天気や気圧などの環境要因を掛け合わせて、体調の好調不調を独自に解析し、そのユーザーの体調に影響を与えている生活習慣や環境要因についてフィードバックを行うAIアプリ。
同アプリにより、ユーザーは目的に応じて、個人の特性や生活様式に合ったコンディショニング(体調管理方法)を発見できるようになる。
また、体調の波に影響する要因の気づきにより、体調の維持や改善に向けた行動が起こしやすくなり、自身の体調の波や持病とより良く付き合うためのポジティブな変化をもたらすことが期待できる。
一方、「MSDマニュアル」は、MSDが社会貢献事業として約120年にわたり提供している医学事典。300名を超える専門家によって執筆され、病気の診断・治療のほか、子どもの発達や女性の健康、高齢者の介護まで、幅広い医学の知見を掲載する医学事典として世界で広く活用されている。
現在は、10以上の言語に訳された「家庭版」と「プロフェッショナル版」を、WEBとアプリで世界中で無償公開している(URL: https://www.msdmanuals.com/ja-jp/)。
◆野々上仁ヴェルト代表取締役CEOのコメント
ヴェルトは、「一人ひとりの人生にポジティブなスパイラルを創るデータサイエンス企業」を目標に、AI技術を活用したパーソナライズド・コンディショニング分野で研究開発を進めてきた。
誰にでもある体調の波を自らのデータで捉え、習慣や行動を変えることで、本当なら病気にならずに済んだ方々が、自ら健康になる世界を目指している。
今回、世界中で信頼されている「MSDマニュアル」と、連携できることを大変意義深く、光栄に思う。大事に至る前に、自分の症状を信頼できる情報からタイムリーに調べていただくことで、少しでも皆様の健康のお役に立てればと考えている。
◆片山泰之MSD執行役員 メディカルアフェアーズ統括のコメント
MSDは、「最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善する」という目的のもと、その実現に向けて全力で取り組んでいる。
1899年の初版発行以来、120年以上にわたり非営利の事業として提供してきているMSDマニュアルは、世界で最も信頼されている医学事典のひとつである。 今回、「MSDマニュアル」と「you’d」との連携により、人々に正しい医療情報をお届けし、体調管理に役立てていただけることを大変うれしく思う。
MSDは、今後も人々の健康に貢献できるよう努めていく。