人権の尊重に関する基本方針制定 大日本住友製薬

 大日本住友製薬は16日、国際連合の「ビジネスと人権に関する指導原則」に準拠した同社グループにおける人権の尊重に関する基本方針として、「DSP Group Human Rights Policy」(以下「本方針」)を制定したと発表した。
 同方針は、大日本住友製薬ならびにこの方針に署名した同社子会社および関連会社に適用されるもので、内容は次の通り(制定施行2022年3 月1日)。

1、同社グループ会社の人権の考え方
(1)規範と法令の遵守
 同社グループ会社は、「世界人権宣言」、「市民的および政治的権利に関する国際規約」、「経済的、社会的および文化的権利に関する国際規約」、「労働における基本的原則及び権利に関する ILO 宣言」等の人権に関する国際規範を支持、尊重するとともに、「ビジネスと人権に関する指導原則:国際連合「保護、尊重及び救済」枠組実施のために」に準拠した人権尊重の取組を推進していく。
 また、当社グループ会社は、事業活動を行う国や地域で適用される法令を遵守するとともに、各国・地
域の法令と国際規範との間に矛盾が生じる場合には、国際的に承認された人権の原則を尊重する方
法を追求していきます。
(2)事業活動を通じた人権尊重
 同グループ会社は、バリューチェーン全体において人権を尊重し、人権侵害を助長しないように努める。同社グループ会社は、人種、国籍、出身、祖先、民族、年齢、宗教、信条・思想、性別・ジェンダー、性的指向、性自認、配偶者の有無、学歴、障がい、疾病、雇用形態等を理由とした差別・嫌がらせ等を行わない。
 同社グループ会社は、セクシュアルハラスメント、パワーハラスメント等のあらゆるハラスメント行為を行わない。
 また、同社グループ会社は、結社の自由および団体交渉権を含む労働に関する基本的な権利を尊重し、強制労働や児童労働は認めない。
 同社グループ会社は、事業活動全体における人権リスクを防止または軽減するため、関係法令等および社内ルールの遵守を徹底するなど、必要な対策を講じていく。
 また、当社グループ会社は、事業活動が地域社会に与える影響について理解し、地域社会との共生を目指す。
 同社グループ会社は、医薬品の研究開発活動においては、「人間を対象とする医学研究の倫理的原則」(ヘルシンキ宣言)の倫理原則に従い、患者および被験者の人権を尊重する。
 同社グループ会社は、開発途上国や新興国における患者の健康に貢献するなど、医薬品アクセスの向上をはじめとしたグローバルレベルの健康課題の解決にも取り組む。
 同社グループ会社は、サプライヤーを含むビジネスパートナーその他の関係者に対して、この方針の
理解と支持を求め、人権の尊重を働きかけていく。

2、同社グループ会社の人権課題への取組
(1)教育・啓発
同社グループ会社は、この方針が理解され効果的に実施されるよう、当社グループ会社の役員および従業員に対して適切な教育・啓発を行っていく。
(2)人権デュー・ディリジェンス
同社グループ会社は、人権デュー・ディリジェンスの仕組みを構築し、人権への負の影響を特定し、その防止、または軽減を図るよう努める。

(3)リスク対応
 同社グループ会社は、実際のまたは潜在的な人権への負の影響に対応するために、関連するステークホルダーと協議・協働を行っていく。

(4)救済
 同社グループ会社は、人権に対する負の影響を引き起こした、またはこれを助長したことが明らかにな
った場合、適切な手続きを通じてその救済に取り組む。

(5)苦情処理メカニズム
 同社グループ会社は、人権への負の影響またはそのおそれについて、当社グループ会社の役員および従業員に加え、その家族および取引先等、同社グループ会社の事業に何らかの関与があるすべての人々からの相談、報告等を受け付けるための通報窓口を設ける。

(6)情報開示
 同社グループ会社は、人権尊重の取組について、当社ウェブサイト等を通じて報告していく。

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